日本勤労者山岳連盟前会長の守屋益男さん(77)=岡山市中区山崎=が、半世紀にわたって集めた登山関連の書籍、資料が閲覧できる「M山岳図書館」を自宅近くに開設し、14日にオープンする。守屋さんらが国内外の名峰を踏破した際にまとめた山行報告書や、自ら作製した登山地図など一般の図書館、書店では手にすることのできない約950冊を所蔵する。 守屋さんは23歳の時、岡山市南区の貝殻山に登ったことで登山に目覚めた。「登頂時の達成感がたまらない」と、登山家で作家の深田久弥さんによる「日本百名山」を全て制覇。欧州アルプス最高峰のモンブラン、アフリカ大陸のキリマンジャロも登頂した。 登山への関心の高まりと共に関連書籍は増え、図書館構想も膨らんだ。自宅近くに土地を購入し、鉄骨2階延べ約200平方メートルを建設。2階の一室約70平方メートルを充てた。 本棚に並ぶのは、山行報告書46冊▽県内外の登山クラブによる遭難報
文化審議会(宮田亮平会長)は27日、鎌倉時代に活躍した仏師、運慶の「木造不動明王立像(もくぞうふどうみょうおうりゅうぞう)」や快慶の「木造騎獅文殊菩薩像(もくぞうきしもんじゅぼさつぞう)」などの仏像群と、平安時代から明治時代の史料「醍醐寺文書聖教(だいごじもんじょしょうぎょう)」の計3件を国宝に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。 岡山県立美術館(岡山市)が所蔵する中国・南宋時代の画家牧谿(もっけい)の「紙本墨画老子像(しほんぼくがろうしぞう)」、海の見える杜美術館(廿日市市)の「岩倉具視関係資料」など50件を重要文化財に指定することも求めた。近く答申通り指定され、美術工芸品の国宝は871件、国宝を含む重要文化財は1万524件となる。 重文に指定される老子像は、雪舟ら日本の画家に大きな影響を与えた牧谿による13世紀の作品。足利、徳川家に伝わり、昭和に入ってからは行方が分からなくなって
岡山県立図書館は13日、2012年に貸し出し予約が多かった図書のベスト10を発表した。予約ランキングの公表は初の試み。1位は12年本屋大賞を受賞した三浦しをんさんの「舟を編む」が輝いた。 「舟を編む」は出版社を舞台に辞書編集部の人間模様を描いた小説。4月の映画化が決まるなど話題を集め、予約数は157件に上った。 同数10位の2作品を含む11作品で、東野圭吾さんは2位の「ナミヤ雑貨店の奇蹟(きせき)」など3作品がランクイン。4位にはノートルダム清心学園(岡山市)の渡辺和子理事長が85歳で書いた「置かれた場所で咲きなさい」が入った。 貸出冊数は1人当たりの借りる期間が異なり、人気を正確に反映しないため、予約数を新たなバロメーターとしてまとめた。同館は「ランキングを参考にしながら、読書により親しんでほしい」としている。
2015年7月の開館を目指す瀬戸内市の新市立図書館建設を支援しようと、読書推進活動に取り組む市内の個人・団体でつくるグループ「パトリシアねっとわーく」(大谷彰子代表)が図書館応援ステッカーを作製した。販売収益を、図書館整備を目的にした市の基金に寄付する。 子どもの知の世界を広げる図書館への関心を高めるのが狙い。建設や施設維持に多額の費用がかかることもあり、市民が協力できる支援として企画した。 ステッカー(縦10センチ、横15・5センチ)はクマとウサギが仲良く本を読む姿、宇宙や平和など本から広がる世界を描いた2枚のシールで構成。いずれも「we love としょかん」と記されている。高梁市出身のイラストレーター・しおたまこさん=新潟県=と岡山市出身のデザイナー・アデガワユキさん=東京都=が手掛けた。 1枚200円。昨年12月中旬からメンバーが手売りするなどしており、3月を目標に作製した3千枚の
岡山県立図書館(岡山市北区丸の内)は、東日本大震災の被災地で不足している辞書、図鑑など「調べ学習」の図書を県民から募る活動を展開している。22日まで受け付け、福島県内の仮設小中学校に贈る。 同図書館によると、福島県内では公立小中学校23校が仮設校舎を利用しており、図書館機能がない学校がほとんどという。福島県立図書館からの「総合学習で使う資料が不足しており、提供してほしい」との依頼に応じて活動を始めた。 募集しているのは2000年以降に出版された小中学生向けの辞書や事典、図鑑、職業ガイドなど。古書でも構わない。シリーズ化された事典は、1冊で機能するものを除き、全巻セットが原則。提供希望者は、県立図書館か倉敷市立中央、津山市立、金光の各図書館に持参する。 県立図書館は「被災地の学習環境改善のため一人でも多くの人に協力してほしい」としている。問い合わせは同図書館(086―224―1286)。
笠岡市内の陸地部を巡回し、図書の貸し出しを行う市立図書館(同市六番町)の自動車文庫「かぶとがに号」が、導入から今年で30年。市内に1館しかない図書館機能を補完、市民の“読書欲”を満たしている。読書時間の減少など図書離れが懸念される中、同館は「多くの市民に利用してほしい」と呼び掛けている。27日から読書週間(11月9日まで)―。 1982年にスタートした自動車文庫。マイクロバスを改造した特殊車両に、司書が厳選した児童書や一般書、予約があった本など約3千冊を積み込み、現在は毎月、公民館や小学校など27カ所を巡って本の貸し出しを行っている。 同館によると、自動車文庫が扱った2011年度の貸し出し数は1万9673冊(一般書4679冊、児童書1万4994冊)で、同館の年間貸し出し数(約20万冊)の1割に相当。市内には同館しかないため「移動手段がない高齢者や子どもに人気があり、遠方ほど利用が多い」と徳
倉敷市立中央図書館(同市中央)は、就職や起業、転職などビジネス関連書籍を集めた「ビジネスサポートコーナー」を開設した。22日には起業をテーマにした講演会も開く。 美観地区やコンビナートがある市の特性を踏まえ、店舗の新規開業や再就職を目指す人が利用しやすいよう、コーナーとして独立させた。2階にある社会史、経済、金融などの分野の横に棚を設置。所蔵していた約360冊をまとめ、新たに約70冊を購入した。 起業のノウハウや転職ガイド、就職試験に関する書籍のほか、特許関連、企業の報告書など専門書も。倉敷商工会議所で開催される資格試験の案内、地元で開かれる就職フェアのちらしなども掲示、配置している。 講演会は午後1時半から2時間、隣接する市立美術館3階で開催。市や市内の5商工団体でつくる「くらしき創業サポートセンター」との共催で、起業経験者らが「地域の課題はビジネスチャンス」と題して話す。参加無料で先着
児童、生徒が読書の楽しさや司書の役割について学ぶ「子ども司書」養成講座が7日、笠岡市六番町の市立図書館で始まった。受講生は8月25日までの間、図書館でのカウンター業務やイベント参加など全7回の講座を体験する。 読書への興味を深め、将来的には読書推進リーダーや読書ボランティアとして活躍してもらおうと初めて企画。初回は市内の小中学生18人が参加した。 開講式で淺野文生教育長が「図書館のことを今までとは違った見方ができる貴重な体験。有意義で実りの多い講座にして」とあいさつ。続くオリエンテーションでは、徳山佳代子主任司書から本の貸し出しや、利用者に適切な本を紹介するといった司書の役割について説明を受けた。 館内見学もあり、貴重な郷土資料を保管している書庫をはじめ、巡回文庫カブトガニ号などを見て回った。
岡山県立図書館(岡山市北区丸の内)は2011年度の個人貸出冊数をまとめた。来館、インターネット予約を合わせた貸し出しは、前年度を8万3701冊(6・4%)上回る139万8279冊。開館日を前年度より19日増やした効果などで2年ぶりに増加し、04年9月の開館以来最多となった。 同図書館の貸出冊数は都道府県立図書館で6年連続トップを守っている。前年度も2位の大阪に約13万冊差を付けており、11年度も首位を堅持する見通しが強まった。 貸し出しのうち、インターネット予約により、来館せずに近隣の図書館で受け取るサービスの利用は4万6319冊。前年度より11・1%増えており、同図書館は「遠方の県民も県立図書館の本を利用できることをさらにPRしていきたい」としている。
世界屈指の歴史と規模を誇るバチカン図書館は25日、所蔵する貴重な資料群のデジタルアーカイブ(電子記録保存)化に向けて、この分野で最先端の技術を持つコンテンツ(岡山市北区上中野)を視察した。 1998年設立の同社は、世界最高水準の解像度を持つスキャナーカメラなど電子記録機器・技術を独自開発。国立国会図書館(東京)などの資料保存を手掛けてきたほか、平等院(京都)鳳凰堂内部の立体復元の成功でも話題になった。 バチカン図書館は、広げただけでも損傷するほど劣化した千年以上前の資料も多数所蔵。原資料を傷めずデジタル化を行うには世界トップレベルの技術が必要とされる。 今回の視察は、同社の実績に注目した同図書館側の意向で実現。高精度スキャナーの実演などを見学した同図書館技術部門責任者のルチアーノ・アメンティ氏は「興味深い内容。検討に値する」と感想を述べた。
匠(たくみ)の技を駆使し、アニメ映画をイメージして制作した日本刀を紹介する特別展「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」(瀬戸内市など主催)が7月14日から9月17日まで、同市長船町長船の備前長船刀剣博物館で開かれる。31日夜、同館で記者発表があり、制作中の作品の一部が公開された。 人気アニメ「エヴァンゲリオン」とコラボレーションし、刀作りの伝統や技術の高さを若者らに広く発信するのが狙い。目玉となるロンギヌスの槍(やり)(長さ約3メートル)をはじめ、映画に登場する武器をモチーフにしたナイフなど刀匠ら県内外の約50人が手掛けている新作18点を展示予定。地元の備前長船や関(岐阜県)の名刀、映画の関連グッズも並べる。 武久顕也市長は「伝統を駆使し、現代的なデザインの日本刀を世に問う試み。日本の技術力の高さや文化を国内外に発信したい」と強調。人気ゲームシリーズ「戦国BA(バ)SA(サ)RA(ラ)」をテーマに
図書館の雑誌で宣伝はいかが―。県立図書館(岡山市北区丸の内)は図書購入費用節減のため、館内に置く雑誌ごとに“スポンサー”の募集を始めた。企業・団体に購入費を負担してもらうのと引き替えに、その雑誌のカバーを広告スペースとして提供する。4月にも開始予定だ。 対象は週刊誌や女性誌など308誌。貸し出し不可の最新号につけている透明カバーの表にスポンサー名を表示、裏は一面を広告に充てる。 308誌の年間購入費は計406万円で、1誌当たりは最低1512円から最高24万4800円。ジャンルも趣味や生活、経済、スポーツなど多彩で、企業側は購入費と閲覧者層、閲覧頻度などを見極めながら選ぶことになりそうだ。 同様の制度は徳島、奈良の県立図書館などが導入しており、70万円近い効果を挙げている例もあるという。 広告掲載期間は来年3月までで更新も可。先着順で決まる。個人は応募できない。申し込みは県立図書館(086―
改修工事のため昨年11月から休館していた井原市井原町、井原図書館が1日、リニューアルオープン。建物の耐震化とともに、手狭になっていた書庫の拡充のため地下室に新たに約3万冊の閉架書庫を整備した。 耐震化工事は、震度6強の大地震に耐えられるよう1、2階の4カ所に鉄筋コンクリート製の筋交いを設け、館内2カ所に耐震壁を設置した。 多湿のため蔵書が困難だった地下室(約120平方メートル)は、除湿器など空調設備を整え全体を書庫化。蔵書スペースに余裕が生まれたことで、開架コーナーも市民が利用しやすいよう整理し直した。 そのほか、空調機器やエレベーターを新調。太陽光発電装置、身障者用駐車スペースも設けた。事業費は約1億円。
岡山市教委は、市立図書館の電算システムを約7年ぶりに更新する。これに伴い、足守図書館(北区足守)を除いた9カ所の市立図書館・室は、2月6日から29日まで一斉に休館する。 システム更新は老朽化に伴うもので更新費は約4400万円。9館・室は合わせて、2月5日までの期間中、本などの貸出期間を2週間から5週間に延長する。 新システムは3月1日に稼働予定。これまでオンライン化されていなかった3館のうち、瀬戸町図書館(東区瀬戸町下)、建部町図書館(北区建部町福渡)がオンライン化され、インターネットで蔵書検索や本の予約などが可能になる。オンライン化に未対応は足守のみとなる。 新システムではこのほか、貸出期間の延長手続きをネットで行えるようにする。視覚障害者用の音訳テープのネット予約も新たに始める。 問い合わせは市立中央図書館(086―223―3373)。
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