日本代表で韓国遠征中の中村は、とりわけ落胆が大きいだろう。準々決勝で「中ゼロ日」の過密日程を戦った、その思いに応えるどころか、まともにファイティングポーズも取れない完敗。高畠監督は「サッカーの怖さを思い知らされた」と総括するしかなかった。 「フロンターレの方が、少し元気がないように感じた」(磐田・柳下監督)と見透かされる異変に、選手自身も気付いてはいた。開始直後から動きが重く、前半35分まで、無失点だったのが幸運なくらいのピンチが続く。 勝負どころの重圧に弱いのは、このチーム、毎度のことだ。失点直後にジュニーニョが取り返し、立て直すチャンスもあっただけに、「ピッチ上の監督」たる中村の不在が、この日に限っては大きく響いた。 初戦を先勝。引き分けでもいい立場ながら、「能力を最大限に引き出せていない感じがした。人任せじゃない、責任感のあるプレーが足りない」(稲本)のは、戦前から優位とみられ