観戦していて自分でも不思議だった。完全にコンピュータ側を応援している。勝ってほしいと思っている。結果を求められていた第2回電王戦のときと違って、いい将棋が見られれば勝敗はどちらでもいいと口では言っていたはずなのに。コンピュータが勝つときのほうが、電王戦ならではの面白い内容の将棋になりやすいという傾向はあるにせよ。 コンピュータ将棋には強くなってもらいたいと思っている。単にそれが理由かなあ。コンピュータ将棋の苦手な局面での脆さはある程度実感しているので、その弱さが出ると現実を見せつけられているようで嫌なのだ。 ただ、そのコンピュータ将棋に勝つのは非常にしんどいというのも事実。斎藤五段が強かった。強いということは聞いて知っていたが、こんなに強いとは知らなかった。電王戦は、棋士について深く知る絶好の機会だ。 今のコンピュータ将棋が苦手とする展開のサンプルが得られたのはよかった(そういう将棋は他に