一見、奇策のようで、実は理にかなったものだった。 セカンドステージ、年間順位ともに最下位に沈むアビスパ福岡を等々力陸上競技場に迎えたJ1セカンドステージ11節。試合前に配られたメンバーリストの川崎フロンターレの欄には、GK、4人のDF、4人のMF、2人のFWが並んでいた。 キックオフ直前、オーロラビジョンで紹介された予想フォーメーションは、FW登録の小林悠が右サイドハーフに入る4-2-3-1だったが、ディフェンスラインが4人であることに変わりはなかった。 ところが、ピッチに散らばった川崎の選手たちが描いた陣形は、3-4-3だった。そして、3バックの右に入ったのは、本来はサイドハーフなどを務めるMF登録の31歳、身長174センチの田坂祐介だったのだ。 「今週はずっとあそこでやってきて、自分の中では新しい感覚ですね。4バックの右はあるけど、後ろ3枚はこれまで経験がないですから」 ドイツの地で守
![川崎はポジションの概念すら“壊す”。「DF田坂」は一見奇策、実はロジカル。(飯尾篤史)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5f14a40e5154ee15e1fc44405e7b366eadef0de9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2Fe%2F-%2Fimg_8eccf645c6f76c72bd3e7feba672578f64824.jpg)