小寺創太個展「調教都市」が2022年3月5日(土)、トークンアートセンター(Token Art Center)で始まる。期間は4月3日(日)まで。 小寺は主体であるはずの作家(パフォーマー)の身体を展示し、空間の一部になりきる。そこに「いる」ことで、展覧会や演劇における秩序を攪拌(かくはん)させていく――。「排除アート」から着想を得た『調教都市』では、自身の身体を展示物としてオブジェクト化し、台座に関する作品制作と発表を行う吉野俊太郎と共同制作を行う。 小寺創太(撮影:藤江龍之介) 身体のオブジェクト化 小寺は自らを「ill派(いる派)」と名乗る。身体を環境に囚われた存在と捉え、表現的なパフォーマンスである「見せる」ことを不可能とし、鑑賞空間に長時間「いる」ことで身体をオブジェクト化する形式をとる。 近作『蓄光人間』では、蓄光塗料を全身に塗った小寺自身が計6時間もの間、暗い部屋と明るい部屋