北京市は渋滞緩和と排気ガス対策のため、新車販売の総量規制を行っており、抽選方式による新車購入政策が始まっている。だが、抽選で当選した人のうち実際に新車を購入する人は2割程度とかなり低い。その理由は、ひとつの家族で全員が応募するなどしての重複当選が多いからだ。また、購入権利の転売目当てでの応募が多いが、権利転売は事実上不可能だ。この新車購入政策は、早期の見直しが必要だろう。 こうした中国の首都・北京での販売不振と東日本大震災での部品供給不足により、中国での2011年上期(中国では1~6月)の全需は当初予想を大幅に下回り、前年同期比で微増にとどまる見込みだ。2011年の全需については「2000万台は厳しいかもしれない」(同関係者)との声も聞こえてくる。 しかし、新車販売量が制限されても、北京市内の慢性的渋滞はまったく解消される見込みはない。平日のラッシュ時は市街北部から北京駅や天安門までのたっ