【ジャカルタ=池田慶太】東南アジア諸国連合(ASEAN)が、域内の時差をなくす「ASEAN標準時」の導入を検討している。 今年末に予定される経済統合を念頭に、加盟国間の交流をよりスムーズにするのが狙い。27日にマレーシアで開かれるASEAN首脳会議を含む一連の会議でも議論される予定だ。 標準時の構想は1990年代から浮上していたが、市民生活への影響が大きいことなどを理由に、導入が本格検討されることはなかった。今年1月末の非公式外相会合で議長国のマレーシアが提案したところ、「ASEAN統一のシンボルとなる」と各国が注目。議論を深めることで一致した。 加盟国の時間帯は現在、四つに分かれており、最大2時間半の時差がある。時間帯が統一されれば、株式市場を同時刻にスタートできるほか、行政機関の開庁時間や金融機関の営業時間も同じにすることが可能だ。インドネシアの金融エコノミストは「国をまたいだ貿易や銀