1. 2月21日、日銀は政策金利を0.25%引上げ0.5%とする決定を行った。前回1月の政策決定会合では見送りその後発表された経済指標も強弱入り混じってとても政策変更を後押しするほどのものではなかったことから、今回金利引き上げを強行したのは正直驚きであった。 この決定は、微妙な時期にある日本経済に深刻な悪影響を与える恐れがある。7月の参議院選挙の頃にそのことがはっきり現れてくるのではないかと心配される。日銀は、日本経済と安倍政権を潰そうとしているのだろうか? 以下その懸念について申し述べてみたい。 2. 私が景気見通しで一番信頼しているのは嶋中雄二さん(三菱UFJリサーチ&コンサルティング投資調査部長)であるが、彼によると「日本経済はすでに後退局面の可能性がある。」というのである。嶋中さんの議論を簡単にまとめると以下のようになる。 「景気の山や谷は景気動向指数(DI)の一致指数から作
以下はThe Wall Street Journal Asia, March 1, 2007, page A13に掲載された、Anil K Kashyapシカゴ大学教授による"Money Mess"の全文訳です。訳そのものは3/2に完成していたのですが、Kashyap教授及びWSJより正式に許可を得るのに時間がかかったため、本日の掲載となりました。原文はこちら(WSJ.com、有料)またはこちら(Kashyap教授のサイト)にて参照できます。 訳文の掲載を快く許可してくれたKashyap教授及びWSJ Asia Editorial Page Office ManagerのShandi Chauさんに感謝します(Professor Kashyap and Ms Shandi Chau, thank you very much for kindly giving me the permissi
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