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  • 気まぐれな政権とある程度付き合う金融施策運営は… | 本石町日記

    まあ、あまり確たるロジックは持ちようもないと思われるので、理詰めで金融政策スタンスを理解するのは難しくなっている、という状況であろう。これは民主党政権がフラフラし、求心力もなく、何かを決めようというわけでもなく、何かその場の雰囲気で思い付きのような事をしており、これにある程度金融政策も付き合わざるを得なくなったからだと思う。 まず、流れから言えば、ある日突然デフレ宣言が行われ、そうこうするうちに総裁と総理がなぜか会うことになり、デフレ宣言でマーケットは盛り上がっていたこともあり、そうなってしまうと政府・日銀の足並みが乱れているという形を示す訳にもいかず、臨時会合が行われて新型オペが決まった、という展開である。 この展開の筋書きを誰かが前もって描いた感じはなく、なぜかそうなってしまった、との印象を受けた。もとより、政権が確たる経済運営ロジックを持っていれば、金融政策もロジカルに対応できるのだ

    kodaif
    kodaif 2009/12/19
    "経済運営ロジックを持っていれば、金融政策もロジカルに対応できるのだろうが、そういう感じはまったくなく、日銀としても反射的に取りあえずメッセージだけは出しておこう、というスタンスのように受け止められる"
  • FRBも「新型オペ」(ただし吸収)=出口の素振り、日銀はベンチ | 本石町日記

    業で書いた記事の補足。 日銀が臨時会合で名無しの新型オペを決めた前の日(11月30日)、NY連銀がリバースレポについて以下のようなステートメントを出した。 「…the Federal Reserve Bank of New York plans to conduct a series of small-scale, real-value transactions with primary dealers. Like the earlier rounds of testing, this work is a matter of prudent advance planning by the Federal Reserve. It does not represent any change in the stance of monetary policy, and no inference

    kodaif
    kodaif 2009/12/07
    "実務的な流れを少額の実弾で確認する、というもの。バッターボックスに入る前の素振り、ですかね。いくら出口が視野になくても、日本だったらこういう実弾試射は大騒ぎになるだろう。その辺は米国市場、大人だ。"
  • 「名無しの新型オペ」を決めた本日の臨時決定会合のポイント | 本石町日記

    ・新型の供給オペに名前はない。それでは困るので、私は取りあえず「名無しオペ」と命名した。 ・よく見ると、共通担保を特オペ化したようなものだ。 ・ただし、特オペは担保があれば無制限だが、この名無しは週一回、8000億円のオファーとなる模様だ。 ・特オペなど期限があったが、名無しは期限がない。いつまでも続ける形だ。いちいち止める判断をする手間が省ける。少し賢くなった。 ・10兆円とは何か。名無しを3カ月続けると、残高がそれくらいになる、というそれだけの意味。 ・量的緩和? さあ、私はその意味がよく分からない。 ・日銀が共通担保から特オペを切り出したとき、共通担保を3カ月固定指し値でやった方が簡単じゃね、と言ったが、名無しがこれじゃないのか。 日の臨時で画期的だったこと。 白川総裁が現在の潤沢に供給する政策スタンスについて「広い意味での量的緩和」と初めて量的緩和と言ったこと。そして、あんなにゼ

    kodaif
    kodaif 2009/12/02
    "画期的だったこと。白川総裁が現在の潤沢に供給する政策スタンスについて「広い意味での量的緩和」と初めて量的緩和と言ったこと。そして、あんなにゼロ金利を否定していたのに「実質ゼロ金利」と言ったこと。"
  • 政府の「デフレ宣言」の意味はよく分からない=反インタゲ・財金分離主義者の対策は… | 本石町日記

    政府が「デフレ宣言」した。一般的に「宣言する」という行為は、それが悪い出来事であるなら、何らかの対策を伴うもの。悪いことが起きた、と叫ぶなら、悪いことを修正する対策が必要なはず。ところが、今回は対策めいたものは見当たらず、デフレだ!と叫んだだけのように見える。マスコミはもとより大変な事態は喜んでラッパを吹くかのように報道するので、対策なしのデフレ宣言はデフレ期待を強めるだけではないか、と思った。 民主党政権は、ご案内のように日銀総裁人事で強力な財金利分離主義を発揮し、同時にインフレターゲット論者の伊藤隆敏東大教授も副総裁候補としてふさわしくない、と拒否した。この路線で日銀に何らかの緩和策を迫るなら、インタゲなしの量的緩和(国債買い入れを伴う必要なし=民主党は財金分離主義者なので)となる。ところが、菅経済財政相は量的緩和を求めるわけでもなく、現在の低金利政策が堅持されればいい、みたいな感じで

    kodaif
    kodaif 2009/11/20
    "それが悪い出来事であるなら、何らかの対策を伴うもの。悪いことが起きた、と叫ぶなら、悪いことを修正する対策が必要なはず。ところが、今回は対策めいたものは見当たらず、デフレだ!と叫んだだけのように見える"
  • マスコミが騒ぐと相場は終わる、の巻=債券、やっぱり買いたかったのね | 本石町日記

    一応、こうなるとは予想していたのだが、何だもう終わったのか、とややあっけない印象であります。何せ最悪は国家破たんという財政赤字がテーマなので、もっと腰入れたショートが打ち込まれ、せめて1.5%は突破するだろうな、と思っておりました。しかし、実際はその手前から怒濤の買い戻しが入り、やっぱりみんな買いたかったのね、と改めてわがJGB市場の劣情を思い知ったのでありました。 この間の海外メディアの取り上げ方をEconomics, Technology & Mediaが紹介されている。plateausさんはツィッターの方で活発に呟かれており、これも参考になります。ご関心ある方はフォローを。で、今回は海外メディアの報道が目立った財政赤字相場である。結果的には宝くじに当たったようなもんだが、初期的にショートで入った向きが、少しでも今回のシナリオを描いていたとしたらナイスであった。 民主党政権が発足直後

    kodaif
    kodaif 2009/11/12
    "基本的には、日本の機関投資家軍団は、強力なホームバイアスによって負債に金が集まり、「債券食っても腹が減っている」という状態で、ちょっと金利が上がると押し目食いが入るので、そう簡単には金利は上がらない"
  • 財政赤字がマーケットネタになっている件 | 本石町日記

    このところ財政赤字が債券マーケットでネタになっている。政権が民主党になり、バラマキ→財政悪化という構図が描かれやすいため、マスコミも長期金利の上昇はある意味、おいしいネタになっている。ただ、今回は国内よりも海外のマスコミが騒いでいる感じが強く、これに乗じて外資系ファンドもオプションとか使って債券ショート方向で仕掛けている様子がうかがえる。で、どうなるのか、の考察である。 私は、積極的な財政出動論者ではないが、結論的に言えば、まだ当分は財政リスクプレミアムが格発生する状況ではなく、今回の金利上昇を深追いする向きは最終的には全滅を余儀なくされるのではないか、と思う。理由は、①金融機関はなお運用難のために国債を買わざるを得ない②そしてデュレーションを徐々に伸ばして行かざるを得ない③なんだかんだ言ってホームバイアスは強力な状態が続く-ため、過去と同様に金利上昇は長続きせず、再び低下基調に戻ると思

    kodaif
    kodaif 2009/11/07
    "どこまでも膨らんでもOKというものでなく、いつかは臨界点突破する可能性はあり、そうなった場合の阿鼻叫喚の状況には直面したくはないので、財政赤字も結果的に増えるにしてもほどほどにして欲しいよなあ、と"
  • 特オペ止めて時間軸(緩和)カードを切るとは…=日銀決定会合概況 | 本石町日記

    やっぱり「日銀心と秋の空」でありましたね。前回会合のエントリーで紹介したように、某紙S氏に 「『日銀心と秋の空』ではないが、時にこの中央銀行はハシゴ外すこともあるから要注意よ」と忠告しておいたのが、たまたま会見後にS氏と一緒になった。激しく納得しておられたようです。外され方がある意味見事でしたので。この中央銀行の土壇場の心理は微妙なので、近接戦になると危険。適当に距離を置くのが無難と思っております。 で、今日のポイントは以下でありましょう。まずは、調節方針のステートメントに注目。 「1.当面の金融政策運営 当面、現在の低金利水準を維持するとともに、金融市場における需要を十分満たす潤沢な資金供給を通じて、きわめて緩和的な金融環境を維持していく。 次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針については、以下のとおりとする。 無担保コールレート(オーバーナイト物)を0.1%前後で推移するよう促す。

    kodaif
    kodaif 2009/10/31
    "激しく納得しておられたようです。外され方がある意味見事でしたので。この中央銀行の土壇場の心理は微妙なので、近接戦になると危険。適当に距離を置くのが無難と思っております。"
  • 記者クラブ開放のビジネス的側面の考察-本石町日記

    しばらく前、ツィッターで記者クラブの開放問題をつぶやいていたので、そのまとめをこちらでやってみたい。私がこの問題で関心があるのは、このエントリーに関連するが、開放後のビジネスモデルである。ここでは対象となる記者クラブを官公庁に絞る(つまり政治経済ニュース)が、誰でも参加できるようになれば、果たして誰が生き残るのか。 まず、現状である。マスコミは「記者クラブ」をベースに取材し、マス向けにニュースを流している。一部はマーケット向けに実務的なニュースを流している。で、儲かっているのか。ダメである。どこも苦しくて悲鳴を上げている。ニュース量が減って、売り上げが落ちたのか。違う。むしろニュース量は政変やら金融危機の余波で増大しているかもしれない。主因は、広告収入が落ちていること。ニュースに関係なく、企業は金を払ってくれない、払う余裕がないのだ。 新聞社は個人にニュースを売っているが、広告収入の減少を

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    kodaif 2009/10/21
    ”初期的には、クラブ開放で物珍しさからたくさんの参入があるかもしれないが、いずれにせよタダ働き的な取り組みは長続きしないので、大半はあっという間に消えていくでしょう。”
  • 私的出口政策論 | 本石町日記

    CPとか社債とか色々騒がしくなっているが、まあドラめもんさんやa-kunさんと同意見であります。それはさておいて、このバブル崩壊で奈落に陥った状態からの各国中央銀行の出口政策についての私見。 結論的に言えば、世界を引っ張ってきた米国がうまく出口を出ないことには、他国も出口を出れないのではないか、と思う。その米国であるが、金融市場の機能が激しく不全に陥り、B/Sが炸裂的に膨脹し、しかも長期資産がたっぷりつまって、うまく縮小できるかどうかは全く不透明な状態にある。その出口は失敗するリスクがそれなりに高く(うまくいって欲しいが)、この失敗はドル安になりかねない。 日がドル安(円高)なんか気にしないよ、という国ならいいが、そういうわけでは全然ないので、米国の出口政策の成功をきちんと見届けるまでは、そう簡単には日銀も動けない、という構図にある。その間、日銀が何か動きをしようとしても、いずれせよ大し

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    kodaif 2009/10/07
    "ただ、注意すべきは、大バブル崩壊によってバブルはもう二度と御免だ、という風潮が世界的に高まっており、金融規制の強化やら中央銀行に対してホーキッシュなスタンスを取るような衆愚的な圧力が加えられること。"
  • 面倒くさいやり方でオペをひねり出す技に感心=有能な実務者が弄する策-提案あり | 本石町日記

    日銀臨時会合で企業金融支援策を発表。まあ、市場関係者の期待値は非常に高かったので、インタバンク的には満額回答には程遠かったですね。年度末の腰入った支援を期待しましょう。追い込まれる形にならなきゃいいが…。どうなんでしょう。 マスコミ報道、取り合えず国営放送が7時のニュースでごっついトップ扱いしたのには驚いた。この手のテック系小ネタが大マスコミでぶち上げられる形になるのは、経験則に照らすとあまりよいパターンではない。既に取材済みで、大ネタ扱いする予定で、実際のネタの大きさに応じた扱いに調整する暇がなかったのか。「企業金融支援!!」とかいうフレーズに心が震えるんですねぇ。 マーケットの古参の方々なら、目くらましの小ネタが期待値高く喧伝されるのは、景気悪化局面での典型的なパターンであることをご存知であろう。日経の前触れ報道もでかかったですね。こういうとき、得てして小出しが徐々にスケールアップし

    kodaif
    kodaif 2008/12/03
    "マーケットの古参の方々なら、目くらましの小ネタが期待値高く喧伝されるのは、景気悪化局面での典型的なパターンであることをご存知であろう。"
  • NPO的な護送船団サービスの銀行リテールに頭が下がります | 本石町日記

    紺ガエルさんのこちらのエントリーに触発されて、最近の経験を踏まえて別な切り口で銀行リテールサービスについての感想を書いてみたい。率直に言うと、窓口対応している行員の方々の努力に頭に下がるわけである。 ・きっかけ 最近になって三菱東京UFJ銀行に口座を持つ必要に迫られた。新規口座を作るのは手続きが大変そうなので、旧三和銀行に持っていた口座が使えるかどうかをチェックした。このときの私は、通帳は奇跡的にあったが、キャッシュカードがない、という状況であった。しかも8年間使っていない。残高は360円前後。 ファーストアクション 口座がある地元支店に電話。この支店は旧三和銀行と住所がいっしょ。で、話が簡単に通じるかと思ったら、旧UFJ銀行の番号にかけて欲しい、と言う。 興味津々の私 「えっ?、住所は旧三和銀行ですよ。東京三菱銀行が廃止されたのでは」 担当者 「この番号は旧東京三菱銀行のコールセンターで

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    kodaif 2008/11/28
    "銀行支店の窓口は、ガチガチの金融行政、過大なサービスを要求する顧客群、幅広い顧客の取り込みを要求する経営など様々な構造的圧力を一身に背負った現場である。"
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