ブックマーク / kimura-gaku.hatenadiary.org (6)

  • 大学の敗北 - がくの飛耳長目録

    連休初日に新聞の宣伝、中央公論で「大学の敗北」特集がされているという。 さっそく、購入して読んだ。 このような月刊雑誌を読むことはほとんどないのであるが、昨年末の「事業仕分け」の影響だ。 来年度の大学への運営交付金も、民主党の公約に反し、引き続いて約1%減。 新聞紙上でも、科学技術関係が結局大きく減り、OECDの中で、最低水準となり、先進国からの転落も近いことが叫ばれ始めている。 現場には更なる不安が広がる一方である。しかし、どう全体として未来を設計し、その中に自らを位置づけるのかが見えない。 すると、自動的に目先の利害で一喜一憂することとなる。それでは未来は見えない。 記事は5つ。 表紙も飾っている、超有名人「養老孟司」<東大よ、「世間」に背を向けよ> コメントを記そうという気にもならないので、スキップ。 雑誌が売り上げを維持するためには仕方のないことなのかもしれないがーー。 小林哲夫 

    大学の敗北 - がくの飛耳長目録
    kodaif
    kodaif 2010/01/11
    "現場には更なる不安が広がる一方である。しかし、どう全体として未来を設計し、その中に自らを位置づけるのかが見えない。すると、自動的に目先の利害で一喜一憂することとなる。それでは未来は見えない。"
  • 余震3,本質的細部と末梢的細部を仕分けせよ - がくの飛耳長目録

    今朝の朝日新聞朝刊「もっと知りたい!」欄に「仕分けに反発ーー科学界反省も」のコーナーにその後の状況に対するマスコミから見た一つの見方が示されている。 日地球惑星科学連合の意見書は、事業仕分け第1弾を終えた直後の11月18日からはじまった「一斉反発の第三番目」に位置している。相対的に速い反応であったことが分かる。 理数系学会のほとんどすべて、国立大学の理学部、工学部のほとんどすべてが「反発している」現状ななぜだろうと深い考察・理解をして欲しいと思う。これは単なる科学界の自己利益のための反発なのだろうか?こんなことは明治近代化以降140年の日歴史上、一度もなかったことである。理工学系の大学や学会には、明治以来の科学技術の導入、戦後の日の復興や経済発展の基礎、それを支える人材養成を底辺で担って来たという自負があり、また未来の日の発展も支えるのだという強い使命感がある。そのことに対して、

    余震3,本質的細部と末梢的細部を仕分けせよ - がくの飛耳長目録
    kodaif
    kodaif 2009/12/10
    "しかし、どう見てもおかしいという判定が多い故に、一斉反発が生まれた。後に「科学技術が重要でないとはいっていない」とは言ってみても、本末が転倒しており、信用の回復は容易ではない。"
  • 刷新会議事業仕分け 余震1 - がくの飛耳長目録

    先週から、刷新会議事業仕分けに対する動きが表面上、徐々に静かになりつつも、反応は広がりを見せている。 金曜日には、氷雨降る中、学術会議の地球惑星科学委員会、地球惑星圏分科会が開かれた。 「仕分け人」の先生も参加され、二時間にわたる大型研究をめぐる白熱議論が展開された。 率直な議論が展開され、建設的なものであったと思う。 私も、いいたいことは言わせていただいた。やり方が粗雑であること。そもそも国家戦略なき、拙速な結論であることーー、若手ばっさりはひどいこと、などなど。 そして、研究者の側の、学術会議地球惑星関係でも、自分の分野以外の大型研究やその分野の現状等は相互にあまりしらないたこつぼであること、長い間の官僚システムへのおんぶにだっこは、反省すべき事である事、などなどは共通の認識である事、などなど。 私は、さらに持論の科学技術行政に関わる官僚は、すべて博士にすべし、と述べた。これだけで、と

    刷新会議事業仕分け 余震1 - がくの飛耳長目録
    kodaif
    kodaif 2009/12/06
    "騒動に巻き込まれて、研究の計画に大きな打撃を被った。しかし、研究の世界ではそんなことは理由にならない。「大変だね、ご苦労さん」で終わりである。そのようなことが、恐らく様々なところ、分野で生まれている"
  • 続く激震18/抗議の合唱から建設へ - がくの飛耳長目録

    明日、理数系学会が集まり、緊急の記者会見、声明の発表、そしてパネル討論会が行われる。 今回の事業仕分けの問題点を指摘し、修正を求めることはもちろんであるが、それだけでは無責任であり、一般国民からは科学者の「エゴ」と誤解されかねない。 今後、全体の動きは自らも襟を正し、抗議の合唱から建設へ進化しなければならない。 そこで、討論会のテーマは、 15:12 (パネル討論) 1)教訓として科学者の姿勢と研究体制の問題について 2)限られた原資をどのように投資すべきか 3)我々は今後どう考え行動しなければならないか である。私も発言する予定である。また、当日は、先に公開した連合の意見書も配布の予定である。

    続く激震18/抗議の合唱から建設へ - がくの飛耳長目録
    kodaif
    kodaif 2009/12/04
    "指摘し、修正を求めることはもちろんであるが、それだけでは無責任であり、一般国民からは科学者の「エゴ」と誤解されかねない。今後、全体の動きは自らも襟を正し、抗議の合唱から建設へ進化しなければならない"
  • 続く激震15/ある対話(2) 世界で一番より、世界で一つ - がくの飛耳長目録

    昨日、文部科学省での面談の後、駒場でのもうひとつのセミナーの為に、大学へ戻った。 午後6時、セミナーを終えた後に、今回の事業仕分けについて、学生と話がはずんだ。 そこで、今の学生がどのような思いで、事業仕分けを見ているかを聞いた。 「世界で一番でなければならない、っておかしいんじゃないの?というところが大きく取り上げられた。 それへの反論として、科学者の側から「一番をめざさなければ、二番や三番にもなれない、たちまち100番以下に転落する、ということが正しいかのように、取り上げられているけれど、どうしても違和感がある」というのである。 私も、「一番をめざせ、あるいはノーベル賞をめざせ」というのは、科学としておかしいという思いでいたので、会話をつづけた。 そもそも、一番をめざすとは、そうならないければ敗北を意味する。あるいはノーベル賞をめざし、取れなければそれは敗北を意味する。 それは期待する

    続く激震15/ある対話(2) 世界で一番より、世界で一つ - がくの飛耳長目録
    kodaif
    kodaif 2009/12/02
    "ノーベル賞をめざし、取れなければそれは敗北を意味する。それは期待する側の気持ちとしては分かるが、研究する当事者の「こころの基本」は、科学ならば、「知りたい」、技術ならば「役に立ちたい」である。"
  • 激震6/科学におけるボトムアップとトップダウン - がくの飛耳長目録

    アララギさんがコメントで、事業仕分け人のブログでの興味深い意見を見つけてくれた。 http://www.chieichiba.net/blog/2009/11/by_paco_113.html 毛利さんの答弁は、非常に説得的で、他の官僚たちによる答弁は極めて不十分であったという。 私の周りの多くの人の感想もその通りである。 深海ドリリング計画(地球内部ダイナミクスを含む)の判断はまずかったかもしれないという。 実にありがたい正直なご意見である。 なぜ毛利さんの答弁は説得的で、他はそうではなかったのであろうか? 私には、そこには、日の官僚機構に潜む、科学の推進になじまない構造的欠陥があると思えてならない。個人的な意見であるが、あえて言わせていただく。 この10年ほど、海洋底掘削研究にからんで、アメリカのNSFにおける科学計画における意思決定システムを幾度も見てきた。そしてそこで働く現場の官

    激震6/科学におけるボトムアップとトップダウン - がくの飛耳長目録
    kodaif
    kodaif 2009/11/25
    "官僚ではない。だから説得性が生まれた。一方で、渡り歩く官僚たちの答弁には説得性が生まれない。当然なのである。これは彼らの責任だけではなく、根本的な仕組みの問題なのである。"
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