アゴラでの「デジタル教科書」推進の議論を引っ張っているのは中村伊知哉さんを始めとして多勢いるが、懐疑論者は数学者の辻元さんにほぼ集中しているように思えるので、先ずは辻さんの論点をよく咀嚼する事から始めるべきは当然だろう。辻さんの議論はこちらで一括して読める。 結論から言うなら、私自身は、辻さんが仰っておられる事の多くは正しいと思っており、現在多くの人たちが陥っている「ネット依存症」の問題点についても、実は相当憂慮している人間なのではあるが、だからと言って「デジタル教科書の導入は急ぐべきではなく、先ずは実証実験を重ねるべき」という辻さんの提案には組みさない。 「デジタル教科書」の導入は、先ずは特定の学校で今直ぐに行い、そこでの経験を通して、早急に「望ましい運用方法」を練り上げていくべきだ。他国の様な実証実験をこれまで本気でやってこなかったのは国の責任であるが、今更過去を振り返ってあれこれ言っ
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