「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーらが執筆した自由社の中学校歴史教科書を8区で使うことを決めた横浜市教育委員会の採択で、無記名で行われた6人の教育委員の投票の内訳が20日、明らかになった。市民団体が情報公開請求したもので、2人の委員が18区すべてで自由社に投票するなど、校長や教員らでつくる市教科書取扱審議会の答申が反映されなかった実態が、あらためて浮き彫りになった。 8月4日の採択で使われた投票用紙の公開を求めたのは、つくる会の歴史教科書に反対する市民でつくる「教科書問題を考える横浜市民の会」(佐藤満喜子代表)。投票用紙は無記名で、どの委員が記入したかは特定できないが、一人一人が各区でどの教科書に投票したかが分かる。 それによると、委員6人のうちA、B委員は18区すべてで自由社に投票。C委員は13区、D委員は9区、E委員は6区で自由社に投じていた。F委員は現在使われている教科書に