日本振興銀行の検査妨害事件で、警視庁に14日、銀行法違反(検査忌避)容疑で逮捕されたのは、前会長木村剛(たけし)(48)や社長の西野達也(54)の両容疑者らすべて同行の経営陣だった。 同庁は、同行が木村容疑者を中心に組織的に金融庁の検査を妨害したとみている。木村容疑者は、小泉政権下で経済財政・金融相を務めた竹中平蔵氏(59)のブレーンとしての威光をバックに同行の経営権を一手に握り、その強引な経営手法には批判が集まっていた。 ◆ワンマン◆ 同行の元幹部は、「木村さんは社長就任以降、数々の暴走を繰り返した」と語る。元幹部によると、同行が発足した当初、木村容疑者は経理担当の女性行員に同行の資金から200万円を引き出させ、側近の部下に、「お年玉」を配っていた。木村容疑者はこの元幹部に「ナマ(現金)で渡したいんだ」と話したという。 また、振興銀の関連会社元役員は昨年冬、木村容疑者から、振興銀の融資先