タイ政府は12日、プミポン国王の長男、ワチラロンコン皇太子(62)の妻、シーラット妃(42)が王室から離脱したと官報を通じて発表した。皇太子夫妻は離婚するとみられるが、その点に関する発表はない。 官報によると、シーラット妃が王室から離れることを皇太子に願い出て国王が承認した。シーラット妃は一般家庭の出身で、皇太子にとって3人目の結婚相手として2001年に妃になった。夫妻の間には9歳になる男児がいる。 シーラット妃をめぐっては、タイ警察当局が11月、同妃の親族とみられる警察高官らが関与する大規模な汚職事件の捜査に着手。多数の逮捕者が出ている。そのなかに同妃が結婚した時に与えられた王族姓を持つ人物が複数おり、皇太子が政府を通じて、シーラット妃一族からこの姓を剝奪(はくだつ)するなど国民の間で波紋を呼んでいた。 皇太子妃の王室離脱が王位継承に影響を与えるかどうか、タイでは注目されている。(バンコ