印刷 春風亭一之輔(中央)と師匠の春風亭一朝(右)、春風亭小朝=遠崎智宏撮影 東京落語の真打ち昇進に今年、変化が起きた。若手が先輩を追い越したり、公開試験で決まったり。年功序列が定着していた世界で、真打ちの選び方の試行錯誤が始まっている。 4団体で最大の落語協会は、二つ目59人から3人を抜擢(ばってき)。春昇進の春風亭一之輔(入門2001年)は21人抜き、秋昇進の古今亭朝太(同1998年)は8人抜き、古今亭菊六(同02年)は28人抜きとなった。 落語立川流では昨年、立川志らく門下の二つ目4人が「真打トライアル」に臨み、立川こしら、立川志ら乃が今年中の昇進を決めた。 一方、落語芸術協会(芸協)と五代目円楽一門会は、従来通り修業を始めた年季順で昇進する。 真打ちは落語家で最上級の身分。若手の中で実力があると認められた人が選ばれる。本来、寄席の最後(トリ)に出演する資格で、寄席を経営す
印刷 メール 春風亭一之輔 真打昇進披露興行 独自の色づけ、大物の風格 春風亭一之輔=遠崎智宏撮影 21人抜き昇進で話題の新真打ち、春風亭一之輔の披露興行が都内の定席で続いている。上野鈴本での10日間は連日超満員。やや客席も落ち着いてきた新宿末広亭をのぞいた(2日)。 3月の落語協会の会見で柳家小三治会長は「うれしかったですよ、この人を発見して」「見に行ってびっくりした。おいおい、こういうやつをほっとくのかと」「久しぶりに見た本物だ」と絶賛した。特にほめたのが「客席をのんでかかっている」点。確かに新真打ちとは思えぬ安定感で、高座ではすでに大物の風格すら漂わせている。 興行ではほぼ毎日ネタを変えている。すべて古典だが必ず独自の色づけがあって、それが客にはたまらない。この日は一連の興行では2度目の「あくび指南」。粋な年増に指南を受けようと、八五郎が気取って自己紹介をする場面が秀逸。 「大工です
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