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  • 書評『ルポ 誰が国語力を殺すのか』(石井光太著 文藝春秋 2022年7月刊) | 未草

    国立国語研究所名誉所員 甲斐睦朗 1.はじめに 全国紙に上掲図書『ルポ 誰が国語力を殺すのか』の衝撃的な広告が掲載されていたので、急いで取り寄せた。その衝撃的な広告は、図書の帯にも再掲されている次の表現である。 〈「ごんぎつね」で「母の死体を煮ている」と誤読する小学生たち〉 この内容は、書の序章「『ごんぎつね』の読めない小学生たち」で詳述されている。都内のある公立小学校(校長は国語科上がり)で講演を依頼された書の著者の石井光太さんが4年生の国語の授業を見た。教材は新美南吉の「ごんぎつね」で、兵十の母親の葬式の場面から一つの課題を与えられて班学習の形で取り組んでいた。その段落の文は、次の通りである。 こんなことを考えながらやって来ますと、いつのまにか、表に赤い井戸のある兵十のうちの前へ来ました。その小さなこわれかけた家の中には、おおぜいの人が集まっていました。よそ行きの着物を着て、こし

    書評『ルポ 誰が国語力を殺すのか』(石井光太著 文藝春秋 2022年7月刊) | 未草
    kokugo_tweets
    kokugo_tweets 2022/11/16
    「学校教育に直接かかわる『学習指導要領』、これも幼稚園から高等学校まで系統的に考案されているが、そこに「国語力」という用語が重要なキーワードとして使われているわけではない」
  • ──『あらためて、ライティングの高大接続』をめぐって(往復書簡)──島田先生・渡辺先生への返信 | 未草

    あすこま 島田先生、渡辺先生 お手紙ありがとうございました。『あらためて、ライティングの高大接続』の編著者お二人が、僕のブログでの感想を読んでくださり、それに対する反応を公開書簡の形でくださったこと、とてもありがたく思いました。 さて、そのお手紙の中で、島田先生と渡辺先生は、大きく次の2点に言及されていました。 ①著者の皆さんの関心は日のライティング教育全体にあること。その上で、高大接続をメインテーマとしたのは、小学校から続く日のライティング教育の不備が表面化する地点であることや、世間の関心などの戦略的理由からであること。 ②「アカデミック・ライティング」の意味を、狭義の「アカデミック・ライティング」(学術論文やそれに準じたレポート)ではなく、「学校で書かれた、事実や意見を伝える文章」に拡張することで、私たちは校種の違いを超えて協働できること。 この2点を受けて、僕もお二人への返信を書

    ──『あらためて、ライティングの高大接続』をめぐって(往復書簡)──島田先生・渡辺先生への返信 | 未草
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    kokugo_tweets 2021/05/28
    「指導が行き届けば行き届くほど、ますます書き手が声を失って、同じことしか話さなくなる。」「これで子供達は「書く力がついている」、いや、それ以前に「考えている」と言えるのだろうか」
  • 『あらためて、ライティングの高大接続』についての「あすこま」氏の批評を受けて | 未草

    島田康行・渡辺哲司 1.批評に応える 2021年1月に刊行した書『あらためて、ライティングの高大接続』に対し、方々からおおむね好意的な感想がeメール等で寄せられてくるなか、丁寧な批評を個人のブログで呈示してくれた人がいる。自らを作文教育に興味のある国語科教員と称する「あすこま」氏だ。 https://askoma.info/2021/02/14/8264 そのコメントは、われわれ著者にとっては少々痛いが、思考を刺激される建設的なものでもあった。そこで、書の著者8人のなかでも重い責任を負う2人がきちんと応答しようという話になり、このように版元のwebマガジンの誌面をお借りする次第である。あすこま氏の他にも、興味のある方は遠慮なく参入していただきたい。 2.「あすこま」氏による注意喚起 あすこま氏がわれわれに注意を呼びかけるのは、要するに、ライティング教育をもっぱら大学におけるアカデミック

    『あらためて、ライティングの高大接続』についての「あすこま」氏の批評を受けて | 未草
    kokugo_tweets
    kokugo_tweets 2021/05/10
    「物語や詩歌は別としても、「一般的な論理的な文章」「生活に関わる実用文」などは、本質的にレポート・論文とは区別しがたいものだし、区別する必要もたぶんない。」
  • ひつじ書房 マンガ学からの言語研究 「視点」をめぐって 出原健一著

    出原健一 著 定価3500円+税 四六判上製 260頁 ISBN978-4-8234-1048-2 ひつじ書房 Reconsidering “Perspectives” in Language from the Perspective of Manga Studies Idehara Ken-ichi 【内容】 認知言語学とマンガ学。一見、関連性がないように見えるが、実はどちらも「視点」がキーワードとなっている。認知言語学では主観的な視点と客観的な視点が主に議論されるが、マンガにはさらに多様な「視点」が存在する。書ではマンガ学の視点概念を用いて、日語のルビと英語の自由間接話法を中心に分析し、言語研究全般に援用できるよう新たな視点理論の提案を試みる。 【目次】 はじめに 第1章 言語学とマンガ学の接点を求めて 書の目的 第2章 認知言語学は視点をどう取り扱ってきたか 2.1 「言語学

    kokugo_tweets
    kokugo_tweets 2021/05/01
    「本書ではマンガ学の視点概念を用いて、日本語のルビと英語の自由間接話法を中心に分析し、言語研究全般に援用できるよう新たな視点理論の提案を試みる」
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