国ごとに教育制度や分類法が多少異なることを考慮してもなお、かなり意外な結果です。博士といえば理系・科学者、のイメージは、世界では通用しないのです。独・仏では社会科学系が健闘していますし、アメリカではなんと人文・芸術系がトップです。むろん、理・工を合わせれば人文系を抜き去るのですが、同じ年に日本で人文系の博士号を取得したのが644人しかいなかったことを考えると、1万人という数字は驚異です。 教育学の博士がこれだけ多いのも、アメリカだけの特徴です。修士はさらに多く、2000年度だけで12万9066人。これは同年日本のすべての博士・修士取得者数をも上回るとんでもない人数です。アメリカでは、公立学校(小・中・高)の教員の43%が修士の学位を持っているというデータもあるくらいで、アメリカの教員の高学歴ぶりには目を見張ります(もちろんこの数字には、教育学以外の学位取得者も含まれています)。これにはいく