ホタテ入りあんかけ舌の上で崩すと、なめらかに 味も見た目も「すき焼き」や「焼き魚」。口の中では、マシュマロのように溶ける――。病気の後遺症や高齢で普通の食事が取れない人向けに、画期的な食事が誕生した。酵素の力で通常の食事の1千分の1に軟らかくなった。病院の臨床研究で口にした患者から「家でも食べたい」との声が相次ぎ、今月22日からの市販が決まった。 この商品は、イーエヌ大塚製薬が開発した「あいーと」。「I eat(私は食べる)」から名づけた。藤田保健衛生大の東口高志教授(消化器外科)らと開発、現在、17医療機関で臨床研究中だ。 軟らかさの秘密は、細胞を切り離す酵素。食材ごとに最適な酵素を選び、圧力を変えながら注入する技術を開発し、形が崩れないギリギリの軟らかさで食感も残した。筑前煮は、100〜1千分の1に軟らかくなった。栄養素もほぼ、変わらない。 主に病院での販売を考えていたが、臨床