米航空宇宙局(NASA)は7日、土星を囲む巨大な輪を赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」で発見したと発表した。輪の半径は土星の半径の128〜207倍で、これまで最も大きかった土星のEリング(3〜8倍)に比べてはるかに大きい。 輪は、土星から600万〜1200万キロの先に、ほかの輪に比べて27度傾いて広がっており、厚さは土星の直径の20倍もある。氷やちりでできており、輪に沿って土星を回る衛星「フェーベ」から供給されたとみられる。 氷やちりの粒子は拡散している上に、太陽から遠いため、可視光望遠鏡で見るのは難しい。NASAの研究チームは「こんな輪が見つかるとは驚きだ。(肉眼で見ることができたら)幅は満月の二つ分になるだろう」とコメントした。(共同)