昨年11月1日、全国の金券ショップに大量の年賀はがきが並び話題になった。こうしたはがきは正月を過ぎた今もショップに売れ残り、山のように積まれている。いったい、ショップはどこからこれを仕入れたのか。 実はこの年賀はがき、日本郵便の社員が持ち込んだもの。支店により数字は異なるが、正社員に約1万枚、非正規社員に約5000枚という厳しい年賀はがき販売ノルマが課されていたため、こうした手段に出たのだという。 そのひとり、契約社員の東茂樹さん(仮名・20代)は都内の金券ショップに1000枚ほど持ち込んだ。買い取り価格は1枚43円。つまり東さんは、金券ショップに4万3000円で売り、会社には「親戚に売った」と報告、5万円を納めたので、7000円自腹を切ったことになる。東さんはこう憤(いきどお)る。 「こんなことやりたくない。でも、僕は正社員になりたい。同じ仕事なのに、給料が倍以上も違いますからね。僕らが