仙台市宮城野区の仙台港に漂着したクジラの死骸が24日午前、陸上に引き揚げられた。クジラは調査のため宮城県石巻市内に運ばれ、解体される。当初は絶滅危惧種のシロナガスクジラとみられていたが、引き揚げ後、専門家がニタリクジラと確認した。 ニタリクジラは体長約13メートル、体重約21トンで、雌の成体の可能性が高い。仙台港に自治体、捕鯨関係者らが集まり、同日午前10時ごろにクレーン車で引き揚げた。トレーラ-で石巻市の捕鯨会社に運んで解体。遺伝子や年齢などを調べる。 標本にし、同市のクジラ博物館「おしかホエールランド」への展示が検討される見通し。調査に訪れた東京海洋大の中村玄助教(鯨類学)は「ニタリクジラの標本は全国的にも珍しい。種の特徴を調べる研究に役立つはずだ」と話した。 ニタリクジラは22日、同港に係留中のフェリー船体のくぼみに挟まっているのが見つかった。頭部に線状の隆起部が3本あるのが特徴で、