大阪府警羽曳野署の男性巡査部長(38)が、自転車で死亡事故を起こした疑いで男性消防士(42)を取り調べた際に暴言を吐いたとされる問題に絡み、この事故で重過失致死罪に問われた消防士の判決が23日、大阪地裁であった。水島和男裁判長は禁錮1年、執行猶予3年の有罪とし、付言で巡査部長の態度を「捜査本来のあり方を大きく逸脱し不当。自白を迫ることに終始し、客観証拠重視の視点がおろそかだった」と批判した。 弁護側は、任意での取り調べ時に容疑を否認した消防士に対し、巡査部長が「ここからけり出すからな」などの暴言で自白を迫ったとし、やり取りを録音したICレコーダーの内容を公判に証拠提出していた。 判決によると、消防士は2008年1月、同府羽曳野市内を自転車で走行中、男性(当時65歳)に衝突、脳挫傷で死亡させた。