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ブックマーク / jtsutsui.hatenablog.com (6)

  • 『社会学はどこから来てどこへ行くのか』出版によせて - 社会学者の研究メモ

    今月(2018年11月)、四人の社会学者の対談集、『社会学はどこから来てどこへ行くのか』が出版された。私以外の三人は、社会学の世界に限らず高い認知度があって、どういったいきさつからか、そこに私も混ざっているのだが、いくばくか場違い感があるのは否めない。 社会学はどこから来てどこへ行くのか 作者: 岸政彦,北田暁大,筒井淳也,稲葉振一郎出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2018/11/14メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る 私はどちからといえば、他の三人と比べて制度としての社会学の世界に浸かっている度合いが強い。社会学会、家族社会学会、数理社会学会では面倒な≒重要な役を仰せつかっているし、大規模な調査プロジェクト(SSMやNFRJ)に参加しているし、そういったしがらみのなかで雑務に追われるのが日常だ。一日の仕事時間の1/4くらいは、広い意味では学会関係

    『社会学はどこから来てどこへ行くのか』出版によせて - 社会学者の研究メモ
    ktasaka
    ktasaka 2018/11/19
  • 日本的働き方における「フレキシビリティ」の矛盾 - 社会学者の研究メモ

    シノドスに「男女雇用機会均等法では「共働き」を実現できない」という記事を掲載させていただいた。そこでは、育児期の制度的手当をし、採用・昇進(昇格)に際しての男女差別を排することで(従来の)男性的働き方に女性を引き入れようとしても、結果的には女性の「活躍」は実現されず、性別分業は維持されるだろうと書いた。 その背景にある働き方の特徴についてはそれほど詳しく書いていなかったので、ここで補足しておく。 日的な働き方の特徴の一つに、社内で人員をフレキシブルに配置できる、というものがある。職務内容や勤務地がはっきりと決められていないため、内部労働市場が活発になり、経営者は事業の縮小や新規展開にあわせて人員を柔軟に配置換えすることができる、ということである。1970年代以降の経済成長率の低下に際して欧米諸国では大量失業が生じたのに日では失業率(特に若年者失業率)がそれほど高まらなかったのは、余剰労

    日本的働き方における「フレキシビリティ」の矛盾 - 社会学者の研究メモ
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    ktasaka 2014/07/21
  • 少子化問題の整理 - 社会学者の研究メモ

    社会学ちょっと前に野田聖子議員が少子化問題についてぶっちゃけてました。自民党少子化を加速させた:自民党・野田聖子衆院議員インタビュー(日経ビジネス、2010.2.15)内容をまとめつつ、コメントをつけてみます。最初に言っておきますが、正確な知識は各自に文献をあたるなどしてください(検索すればいくらでも出てくる)。ここでは粗めの情報のみです。あと、「子どもが増えてだからどうなんの」という(controversialな)話もしてません。一言だけいっておくと、「日だけ他の先進国と違って少子化を放置する」というのは、社会主義ほどではないにせよ壮大な社会実験の域になりますから、ちょっとスリリングすぎるような気もします。(いや、今でも十分実験状態なんだけど。)問題の整理...とその前に、頭の整理をしておきましょう。いま極端な少子化で深刻に悩んでいる主な先進国はというと。まず、日もびっくりなペース

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    ktasaka 2010/02/18
  • 家事分担研究の現在 - 社会学者の研究メモ

    社会学そのうちこちらでプレゼンをすることになりそう...なので頭の整理メモ。話自体は家族と仕事に関する日の研究アジェンダの変化についてを予定しているのですが、家事分担研究も重要なパートです。家事分担研究は、いくつかある家族社会学の流れの中でもかなり目立ったグループを形成しています。なかでも盛んなのは夫婦間の家事分担規定要因の研究(家事分担はどういった要因で決まるのか?)です。参考までに、日の夫婦の家事分担の現状を示すデータをご紹介しましょう。以下は、夫婦の家事時間の総量を100としたときのの分担割合(%)です*1。...というわけで、ごらんのとおりのありさまです。日の家事分担のへの偏りぶりは家族社会学界では周知の事実で、世界を見渡してみても、日の男はダントツで家事をしていません。このデータを見て、「そりゃ日の男はめちゃくちゃ働いているもん、無理もない」と思われるかもしれません

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    ktasaka 2010/02/17
    少し前の新聞で、家事分担における時間割合表を作って、パートナーに実質的に(家事が)短時間であることを示し、相手を訓練して家事分担時間を伸ばした人のコラムが載ってた。/でもその人2回離婚してたw
  • 旦那だけハッピーな夫婦は破局しやすい? - 社会学者の研究メモ

    社会学こわいですね〜。ネタは、NYTime経由で見つけました。もとの論文はこれ。タイトルを訳すと「奥さんより幸せになっちゃダメ:幸福度ギャップと離婚」。Cahit Guven, Claudia Senik, Holger StichnothI, 2009, "You Can’t Be Happier than Your Wife: Happiness Gaps and Divorce", IZA DP No. 4599.適当に要約しておきます。(しっかり読んでないので詳細は各自原著にあたっちゃってください。)仮説:他の条件が同じなら、幸福度ギャップの大きい夫婦は離別しやすい。データ:ドイツ、イギリス、オーストラリアで実施された世帯抽出のパネルサーベイから。ドイツ(GSOEP, 1984-2007)、イギリス(BHPS, 1996-2007)、オーストラリア(HILDA, 2001-2007

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    ktasaka 2010/01/30
    売春を生業とする男性は男娼といいます。
  • 政治の失敗の構造 - 社会学者の研究メモ

    社会学先日のエントリでとりとめもない終わり方をしたので、今回はフォローします。前回と違ってちょっとまじめに。 市場の失敗→政府の失敗→マスコミの失敗...高校の教科書までは、政府が存在するのは「国民の福祉のため」と書いてあると思います。これに対して、経済学的には国民の福祉を達成するのは基的には市場であり、政府が登場するのは市場がときどき失敗するから、ということになります。そして、経済学の一分野(公共選択論)では、この続きを主張します。つまり政府も失敗する。公共選択論の創始者のブキャナンによれば、民主制のもとでは財政における支出過剰への圧力が高まります(財政赤字へのバイアス)。では政府の失敗に対処するのは...?経済学の世界では、政府と市場のあいだを行ったり来たりします。政府が失敗するなら市場重視、市場が失敗するなら政府重視...というかんじです。ここではこの往復からちょっと抜け出してみま

    ktasaka
    ktasaka 2009/12/27
    政治の失敗→市場の失敗→市民の失敗→政治の失敗、の循環じゃないですかこれ。
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