以下、全文にわたって『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の全面的なネタバレがあります。繰り返します。『シン・エヴァ』のネタバレありです。未見の方は間違えても読まないでください。読んでしまったうえで文句をいわれてもこちらは対応できません。オーケー? それでは、行きましょう。
まだ序盤で、いまのところ、なかなかおもしろいですね、というくらい。いまとなってはお約束ともいえる定番のループもので、「死ぬと過去に戻る」という能力を持っている主人公の話みたい。
思うのです。よく中二病をこじらせている奴が笑われることがあるけれど、ほんとうに危ないのは中二病や高二病よりそれを笑っている奴の方であると。なぜなら、中二病なんていつかは「卒業」するものだけれど、ひとを笑うことの万能感は大人になってもなかなか卒業できないからです。 そう、この「万能感」という病理こそはひとの悪口をいったり、あざ笑ったりするときの最大のリスクです。一見するとネットでひとの悪口を書き散らしたところで何のリスクもないようだけれど、そうではないと思う。 そういうことを繰り返していると、ひとの心はやっぱり病に蝕まれていくものなんじゃないかと。特にインターネットでは簡単に「そこらじゅうの愚か者たちをバッタバッタと斬り捨てていく完全無欠の自分」を演出できてしまうので、非常に危ない。
数日前に、「タイトルの一部をホモに変えるとこわい」という遊びがTwitterで流行して、そのときのトレンドに入ったことがあった。名が知られた作品のタイトルの一部を「ホモ」に取り替えて遊ぶという他愛ない内容であるが、ぼくはこれに反発して、このように書いた。 オタクが社会の底辺だなんて大ウソ。もっとひどい扱いを受けているひとはたくさんいて、それに加担しているオタクも大勢いる。たしかにいわれない偏見の被害者になることも多いけれど、他者に同様の偏見を抱いているひとだって少なくないはず。被害者意識ばかり高まらせるのはどうかと思うなー。 「タイトルの一部をホモに~」みたいな残酷な遊びを見ていると『りはめよりも100倍恐ろしい』という小説のタイトルを思い出す。つまり「いじり」は「いじめ」より100倍恐ろしい、という話。本人たちは気軽な「いじり」のつもりでひとを追い詰める。 たとえば「タイトルの一部をオタ
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