〈問い〉 日ロ間の領土問題の解決は、先の首脳会談でも進展がありませんでした。日本共産党は、領土問題解決のために、いま何が必要だと考えていますか。 (熊本・一読者) 〈答え〉 日ロ間の領土問題の解決をはかる上で大事なのは、まずロシアと日本の歴史的な国境線はどこかをしっかり踏まえて交渉する必要があるということです。千島列島は、十九世紀後半の日ロの平和的な領土交渉で日本への帰属が決まりました(南千島は一八五五年の日魯通好条約で、北千島は一八七五年の千島・樺太交換条約で)。ですから、交渉の出発点は、日ロの歴史的境界――千島列島全体が日本に帰属していることを示す――をしっかり踏まえることです。 さらに交渉でとりわけ大事なのは、日本が第二次世界大戦の戦後処理の誤りを正すという立場でのぞむ必要があることです。今日の領土問題の大もとには、第二次大戦の戦後処理の際、ソ連のスターリンが、連合国の「領土不拡大