Q 「違和感を感じる」という言い方は、おかしいのでしょうか。 A 「どんな場合であろうと、おかしい」と考えるのは、やや行き過ぎであるように思います。調査の結果では、この言い方は「間違った言い方だとは思わない」という人が全体の3分の2程度を占めています。 この「違和感を感じる」が「おかしい」と言われることがあるのは、「感」という字が2回出てきている〔=重複表現〕からです。そのため、「違和感を覚える」「違和感を抱く」あるいは「違和を感じる」と言うべきだという意見があります。 ただし、「重複表現」に該当するという理由だけをもってすべて「おかしい」と考えるのは、必ずしもおだやかではありません。以前のこの欄でも取り上げたことがありますが注、「歌を歌う・踊りを踊る・掛け声を掛ける・犯罪を犯す・たばこの火が引火する・○○賞を受賞する」や、「旅行に行く・相手の立場に立って考える・期待して待つ・前の車との車
Q 「汚名挽回」という言い方は、おかしいのでしょうか。 A いろいろな意見がありますが、一概に「おかしい」とは言い切れないように考えます。現状では、おかしいと思う人とそうは思わない人が、同数程度です。 <解説> 「汚名挽回」という言い方が、「おかしな日本語」の例として挙げられることがあります。今この文章をPCで入力していても、「汚名挽回」の文字のところに、ことばとして間違っているかもしれないことを示す下線が、校正機能で自動的に表示されます。 「汚名挽回」を「おかしい」と判断する根拠は、たとえば次のように説明されています。 「「汚名挽回」は「汚名返上」と「名誉挽回」が混同され、定着した言葉だ。これについて「汚名を返上して、名誉を挽回することをつづめて言ったものだ」と説明するものもある。しかし、この解釈は「汚名返上」と「名誉挽回」の意味を知らなければ成り立たない。また「挽回」は「取り戻すこと」
「違和感を感じる」は重言(二重表現)ではありません。 二重表現(重言)の例としてよく挙げられる「馬から落馬する」「頭痛が痛い」などが、「漢字」の重複を含むために「文字」の重複を「二重表現」だと誤解される方が多いのですが、二重表現(重言)とは、「永眠して亡くなる」「女の婦人」のように「意味」が重複する表現のことです。 例に挙げた「馬から落馬」の場合は「落馬」自体に「馬から」という意味が含まれているため、更に「馬から」をつけると二重表現になるという理屈です。 一方で「違和感」は「違和を感じる」という語構造ではありません。つまり「違和感」には「感じる」という内容が含まれておらず「違和感」全体で一つの「感じ」の名称なのです。 例えば「普段着」「かっぽう着」も「普段を着る」「かっぽうを着る」という構造ではなく、どちらも「普段着」「かっぽう着」というひと続きが衣類の名称で、どちらにも「着る」という内容
Q 「うまみ」は漢字で「うま味」と書いてもいいですか? A 原則は、「うまみ」です。ひらがなで書きます。 ただし、「うまみ調味料」の場合は、「うま味」でもよいとお答えしています。 <説明> コンビニエンスストアのカップ麺コーナーに行くと、「旨み芳醇」「旨味凝縮」など、漢字を交えたいろいろな「うまみ」がパッケージにプリントされています。放送現場からも、字幕に「旨味」や「うま味」と漢字で書いていいかという問い合わせが来ます。 NHKの原則は、ひらがなで「うまみ」です。漢字表記辞典とアクセント新辞典には、「うまみ」しか載せていません。 なぜ、ひらがなで「うまみ」なのでしょう。 「肉のうまみあふれるステーキ」や「野菜のうまみたっぷりの鍋」。これらの「うまみ」は、味が良いという意味の形容詞「うまい」の語幹「うま」に、接尾語「み」がついたことばです。「み」がつくことで、形容詞が名詞化し、味の良い状態、
「黒歴史」の初出は『∀ガンダム』!? 「大正時代に漫画が人々の娯楽として浸透したころから、漫画に出てきた言葉が一般化する例はありました。今、当たり前のように日常生活で使っている言葉も、実はマンガやアニメが発祥だったりします」 飯間浩明さんは手元のパソコンのデータベースを見ながらそう語る。2022年1月に改訂された『三省堂国語辞典』第8版には、さまざまなマンガ発の言葉が掲載されているが、古い言葉だとおよそ100年も昔に遡るという。 「最も古い例で言うと、朝日新聞やアサヒグラフで連載されていた『正チャンの冒険』(1923年~)で主人公の正ちゃんが被っていた帽子が「正ちゃん帽」と呼ばれ、一般的な名称として浸透していったんです。今のビーニーというニット帽に近くて、そのてっぺんにポンポンがついたものですね」 最近の例だと『鬼滅の刃』から生まれた「全集中」や「よもやよもや」といったフレーズが有名だが…
国際政治学者の舛添要一氏が13日、ツイッターを更新。13日放送のTBS系「サンデーモーニング」で言葉の使い方に間違いがあったことを指摘した。 舛添氏は「他人事」の読みについて「今朝のサンモニ、出演者が『他人事(ひとごと)』を『たにんごと』と言っている。この前も別の出演者が同じ間違い。二人とも有識者」と指摘した。 続けて「文字を見ながらだと『たにんごと』と読みたくなるので『ひと事』と書いたほうが良いかもしれない。TVを見て間違いを信じる人も多いので要注意。日本語を大事にしよう!」と呼びかけた。 確かに国語辞典では「他人事」は「ひとごと」。またNHKのHP内の放送文化研究所の中でには「『他人事』『たにんごと』という表記と言い方・読み方はどちらも原則用いない」「伝統的な言い方は『ひとごと(人事)』」と記されている。 つまり「たにんごと」は俗用と言えるが、こう読む人が増えているのも確かで「たにんご
多門丸@物書き @tamonmaru_pr ものかき仲間「異世界もの書いてるときに「サンドイッチ」とか「ガッツポーズ」とか使うのこわい。どうしてる?」 ぼく「ふつうに使ってる!」 ものかき仲間「その名詞は異世界に存在しないって言われたら、どうします?」 ぼく「コメントありがとうって言う!」 ものかき仲間「あー😇」 2021-10-13 20:06:32 多門丸@物書き @tamonmaru_pr 『異世界に存在しないはずの固有名詞の使用について』 まとめ ・語源を気にせず、意味が通じてわかりやすいから使っているよ ・語源なんて気にしないよ ・ガッツ石松やサンドイッチ伯を異世界転生させて辻褄合わせるよ ・語源を別のエピソード・存在があることにしているよ 2021-10-14 20:32:57
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【レッテル】商標。ラベル。転じて、ある人物や物事に対する特定の評価 【レッテルを貼る】一方的に、ある評価・判断を下す(以上、広辞苑) 平成27(2015)年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた「レッテル貼り」ですが、皆さん覚えていますか。安倍晋三首相は、自身が成立を目指した安全保障関連法案など政策への批判に対し、国会審議で「レッテル貼りだ」という表現を使って何度も反論したことから注目を集めました。法案の内容を吟味せず、一方的に悪いものだと決めつけないでほしいというものでした。 確かに一度これはこういうものだと決めつけてしまったものに対しては、すでに結論が出ているものとして、それ以上は考えることをしなくなってしまいます。 新聞記事を校閲する際、記事の内容を一字一句理解しながら精査していますが、慣用句の誤用などは社用の用例集に記載されている通りに、深く考えずそのまま修正してしまう
みなさま、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします、とこう挨拶しましたが、かつて(そうですね、35年前にヨーロッパから帰ってきて、日本中にあふれる無意味な言葉の洪水に嫌気がさしていたころから最近まで)こういう言葉を使うのがとても嫌でした。 というのは、私はそのころすべて言葉は「正確に」に使うべきだと考えていましたから、「明けまして」と「おめでとう」との結びつきが、理由と帰結のようで、気持ちが悪かった。「明けました」そして他の何らかの理由で「おめでとう」というのならいいのですが、「明けました」からといってただちに「おめでとう」というわけでもあるまい、というわけです。 しかし5年くらい前からでしょうか、私はこの見解をラディカルに変えるようになった。それは、大部分の非哲学的な人(すなわち人類の99パーセント)が考えるように、「挨拶とは、正確な意味を伝えるための行為なの
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