『図書館概論』(JLA図書館情報学テキストシリーズ Ⅱ-1)の新訂版が届いたので,興味のあるところを拾い読みしてみたのです.そこで,どうも気になったのは「コミュニティ」というものの捉え方/考え方が,今もなお「定住者のコミュニティ」のみを前提にしているんじゃないか,というところなんですね.それはある種の公共図書館業界人が(指定管理者制度を導入していること以外でも)千代田区立千代田図書館を評価しない/できないことと,ほぼ裏表の関係を作っているんじゃないかと考えるのですよ. と言うのも,某研修会で千代田図書館の方の講演を拝聴した際,書き留めた僕のメモがあるのですが,それを僕なりに解釈・再構成してみると,千代田図書館は立地的に,定住者へのサービスに重点を置く従来型(『市民の図書館』が目指したような,新着図書と「貸出し」中心の運営による)の公共図書館を目指すことはもちろん,予算や建物から考えても,良