ブックマーク / shavetail2.hateblo.jp (7)

  • 英国の経済格差は日本よりどれだけ酷いか調べてみた - シェイブテイル日記2

    先週末のイギリスのEU離脱決定は今も世界経済に影を落としたままです。 イギリスでは、エリート社会と低所得者社会がもともと分断されているところに、この投票結果はさらに分断を強める結果になるだろうと報じられています。 そうすると、近年移民流入が続く英国の格差社会はかつての格差を超えて、さぞ酷いことになっているのだろうと思い、ピケティの所得データベースを使って実際のところを調べてみました。(図表1) 英国の所得下位者の所得は伸びているし、格差拡大もしていない 日の所得下位者の所得は著しく減り、格差は英国以上に拡大 図表1 英国・日の所得上位10%と下位90%の所得推移 出所:The World Top Incomes Database Thomas Piketty他 それぞれの所得水準は、2010年通貨で実質化されている。 英国の所得格差は5.5倍程度で変化がないが、日の所得格差は 4.4

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  • 大昔、物々交換などなかった - シェイブテイル日記

    「大昔物々交換があり、その不便さを解消すべく、商品の中から変質しにくい金属などが選ばれてマネーとなった。」 この一般人のみならず、経済学者にも堅固に信じられている「標準貨幣論」に対して、人類学などの分野からは異も出ているようです。 こうした人類学などの知見も踏まえた新しい貨幣観を見せてくれる、フェリックス・マーティンの「21世紀の貨幣論」には標準貨幣論とは全くことなるマネー観があります。 このに出てくるヤップ島のフェイの話も私が要約すると、味わいが失われてしまいますので、第1章の一部を転載して紹介させていただきます。 ヤップ島の石貨「フェイ」 1899年、スペインはヤップ島を330万ドルでドイツに売却した。 ヤップ島のドイツ帝国への併合には、ある大きな成果があった。若く、才気にあふれ、冒険好きな一風変わったアメリカ人、ウィリアム・へンリー・ファーネス3世がヤップ島を訪れ、歴史的に見てきわ

    大昔、物々交換などなかった - シェイブテイル日記
  • 債務を100兆円単位で純減させる方法 - シェイブテイル日記

    今年8月上旬、国債などの政府債務残高が1,000兆円を超えたことが話題となりました。 増税論者からも、8%や10%への消費増税では政府債務が目に見えて減る、という話は聞こえてきません。 ではこの政府債務を短期間に100兆円単位で減らすことができる策があるとしたらどう思われるでしょうか。 図表1は日国債等の残高推移です。棒グラフの方は、そのうち日銀保有高の推移です。 日銀は、財政再建を目的としてではなく、デフレ脱却の手段として市中から大量に国債買入れを進めています。 図表1 日国債等の残高と日銀保有高推移 出所:日銀資金循環統計 2013年以降は日銀発表資料からの推定。 政府債務の大半を占める日国債等*1は2013年に1000兆円を超えた。(破線は予測) そのうち、日銀保有分は今年6月に128兆円に達した。 異次元緩和で、2014年末には200兆円を超えるペースで増加中。(薄い水色部分

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  • 国の債務は返済の必要がないという本質 - シェイブテイル日記2

    個人の債務は返済すべきだが、国の債務は返済の必要がない。 ちょっと禅問答のようですが、この一文の意味がよく分からない人はしばしばいるようです。というか大多数かもしれません。 日経新聞でさえそうですから。 国の借金1000兆円 6月末 国民1人792万円に 財務省は9日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた「国の借金」の残高が、2013年6月末時点で1000兆円を突破したと発表した。前年同月末に比べて32兆円超増えた。7月1日時点の総務省の人口推計(1億2735万人)をもとに単純計算すると、国民1人あたり約792万円の借金を抱えていることになる。 国の借金の残高は1008兆6281億円。一国の公的債務の大きさを国際比較する際には、国と地方の分を合算した指標を使うが、今回の発表は国の分だけだ。 国の借金は1981年度に100兆円を超えた。00年に19年近くかかって500兆円を突破した。1000

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  • ふたりの大統領の大恐慌期政策の違い - シェイブテイル日記2

    衆議院選挙公示後最初の休日の昨日、野田首相が街頭演説で安倍自民党総裁のリフレ型政策を批判し、「物価だけ上げたらどうするんですか。安部さんは物価のことばかり言っている。必要なのは実質成長です。 雇用をつくっていくことです。賃金を上げることです。経済成長を作り出していくのは民主党です」と訴えたようです。 デフレ日で成長戦略をとるためにはまずデフレ脱却が必要で、インフレ転換すれば、雇用が増えるという関係(フィリップス曲線)があることを現在の日の首相が知らない様子であるのには驚かされます。 一国のトップがどのような政策を採るかによって、国の状況が大きく変わることはしばしばあります。 このブログではそのひとつの例である昭和恐慌期の状況(高橋財政)を何度か取り上げました。 今回は同じ大恐慌期の米国の状況を概観してみたいと思います(右上写真:左・フーヴァー大統領と右・ルーズベルト大統領)。*1 米国

    ふたりの大統領の大恐慌期政策の違い - シェイブテイル日記2
  • 国の債務を全て返済すれば何が起きるのか - シェイブテイル日記2

    現代日では、政府債務が1000兆円近く積み上がっています。 野田政権の消費税増税もこの政府債務積み上がりと勿論無縁ではありません。政府としては、政府債務を国民が着実に返済していけば、将来不安が減少して、国民はお金をどんどん使うようになり、景気が向上するというお話で動いているわけです。 ではもし仮に、極論ではありますが、政府債務を全て増税で返済したとしたら何が起きるのでしょうか。 その答えがこちらです。 1941年9月30日。 当時のFRB議長 マリナー・S・エックルズは下院銀行通貨委員会の公聴会でライト・パットマン議員から20億ドル分の国債購入資金の出処について尋ねられました。*1 エックルズFRB議長(1941年当時) Mr. Patman: "How did you get the money to buy those $2 billion of Government securit

  • 120年間なかった自己否定 - シェイブテイル日記2

    余り、モロに政治ネタというのは扱いたくはないのですが、後々までも現在の状況だけは書き留めておきたいと思います。 私と同様の思いの、兵頭正俊氏‏という方が、元参議院議員・平野貞夫氏の発言を引用してツイートしています。 兵頭正俊‏@hyodo_masatoshi 「「官僚支配の政治」を、「官僚の召使い政治」に堕落させたのが「菅首相」であり、「官僚政治池のヘドロ」で養殖された泥鰌が「野田首相」であった。その究極が6月15日の民・自・公3党による「消費税増税」と「社会保障改革の棚上げ」の合意であった」(平野貞夫) 兵頭正俊‏@hyodo_masatoshi 「議会民主政治を崩壊させているのは、「国民会議」を設置して、有識者を参加させて基問題を協議するという合意である。これは国民の代表である国会議員の責任を放棄するもので、120年のわが国議会史になかった自己否定合意である。この合意に署名した国会議

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