「昔は誰もAI(人工知能)に関心を示さずふてくされていたが、今はこんなにみんなAIに興味があったのかと痛感している」――ゲーム会社向けにAIのコンサルティングなどを行うモリカトロンの代表・森川幸人さんはこう話す。 森川さんは、プレイステーション向けゲーム「がんばれ森川君2号」(1997年)をはじめ、AIを活用したゲーム開発にいち早く取り組み、ゲームAIの研究開発を20年以上続けてきた。 今でこそ、ゲーム内キャラクターの行動や会話、オープンワールドの地形解析などにAI技術が使われる事例が日本でも増えたが、森川さんが「AIにどっぷりハマっていた」と話す90年代~2000年代は、日本国内のゲーム業界でAIに関心を示す人はほとんどいなかったという。 近年ディープラーニングが注目され、第3次AIブームが到来したことでゲームAI開発にも追い風が吹いている。森川さんが昨年8月に創業したゲームAI専業会社
「貯金を切り崩しながら制作を続けてきた」――3DCGの女子高生キャラクター「Saya」を制作する「TELYUKA」(テルユカ)の石川友香さんはそう話す。2015年にTwitter上で初披露し、ネット上で「実写にしか見えない」と注目を集めたSayaは、AI(人工知能)技術と融合し、対面する人間の感情を推定してリアクションするまでに進化した。 8月24日、TELYUKAをはじめ、Sayaの制作チームがゲーム開発者イベント「CEDEC 2018」(パシフィコ横浜)に登壇し、Sayaに込める思いを語った。 「実在感を損なわないために」 Sayaは、CGアーティストの石川晃之さん、友香さん夫妻のユニット「TELYUKA」が作成した架空のキャラ。透明感のある肌、ふんわりとした髪の毛など、全てが3DCGで描かれている。夫妻が15年に画像を初公開すると、ネット上では「本物の人間にしか見えない」と反響を呼ん
任天堂の宮本茂氏(代表取締役フェロー)が8月22日、10年ぶりにゲーム開発者向けイベント「CEDEC」に登壇した。宮本氏は「10年間で最も大きな変化はスマートフォンの登場。ゲームも生活も随分と変わった」と振り返り、「1人でも多くの人にゲームを遊んでもらうことを考えると、さすがにスマホを無視できない状況になってきた」と話す。任天堂は2016年12月にマリオシリーズ初のスマホアプリ「スーパーマリオラン」を公開。3億人近くがダウンロードしているという。 「覚悟を決めてやることにした」スマホアプリ 任天堂は、自社でゲーム機とゲームソフトの両方を提供しているメーカーだ。他社のハード向け商品を作ったことはなかったという。宮本氏は「クリエイターの仕事も増えるので、やりたくないなと思っていたが、覚悟を決めた」と話す。 スーパーマリオランの方向性を決めたのは、昨年10月に発売したNintendo Switc
はじめに こんにちは、面白法人KAYAC SG事業部バックエンドエンジニアの矢吹です。 8月30,31日,9月1日に開催されたCEDEC2017にて 「中規模チームを支える自動化とノウハウ共有の仕組み」 と題しましてカヤックでの日々の取り組みを発表しました。 こちらが当日の資料になります。 当日は体験したことのない会場の大きさと人数に圧倒され緊張でどうにかなりそうでしたが無事終わりなによりです。 発表後にはたくさんの方に質問をして頂き、改めて講演に参加いただきました皆様には御礼申し上げます。 以下に当日受けた質問と回答を載せておきますので、資料と合わせて参考になれば幸いです 当日のQ&A Q. 分割したシートに入力したデータをどうやってデプロイしていますか 分割したシートに入力したデータのQAが終わったタイミングで開発用のブランチをベースブランチへPull Request & マージをしデ
[CEDEC 2017]ゲームの品質管理はAIに任せる時代!? スクウェア・エニックスが活用法を語る ライター:米田 聡 今日(こんにち)のゲームは,有償無償のDLCや,オンライン専用タイトルであれば定期的なアップデートを通じてコンテンツをリフレッシュし,プレイヤーに長く楽しんでもらう方向のものが増えてきた。そのためゲームの提供側からすると,「DLCやアップデートをテンポよく投入し,プレイヤーを飽きさせないこと」がとても重要になってくる。 眞鍋和子氏(スクウェア・エニックス テクノロジー推進部 AIエンジニア) こうした背景からゲームでも開発イテレーション(iteration,ここでは「開発サイクルを回すこと」)の効率化や迅速化といったことが話題に登ることが多くなっている。CEDEC 2017の3日めには,そんなゲームにおける開発イテレーションの効率化を,「遺伝的アルゴリズムによるAI」で
素晴らしいオープンワールドゲームならいくらでもある。「The Elder Scrolls V: Skyrim」、「ウィッチャー3 ワイルドハント」、「グランド・セフト・オートV」、「Fallout 4」など、巧妙に作り込まれた膨大なスケールのゲームは特に海外のタイトルが多いように思う。それらと比べても遜色のない国産タイトル「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」(以下、BotW)だが、他のオープンワールドゲームより優れている点があるとすれば、バグの少なさなのではないだろうか。僕はハイラルの世界を150時間以上冒険しているが、バグらしいバグに遭遇したのは片手で数えられる程度の回数しかないのだ。 では、なぜBotWはこんなにもバグが少ないのか。「何年も入念に開発してきたからだ」とか「細かいところを丁寧に作り込む日本人の職人魂が備わっているから」とか、そんな理由でも片付けられそうな気がするが
[CEDEC 2016]果たしてAIはRPGをクリアできるのか? AIによるテストプレイでゲームのクオリティを高める技術とは ライター:徳岡正肇 ゲームのバランス調整にあたって,テストプレイは欠かせない。しかしながら,毎月のように(ときには毎週のように)イベントを実施するモバイル向けオンラインゲームでは,テストプレイに必要となる時間もまた膨大なものとなり得る。 かくして,人間がプレイするのではなく,AIにプレイさせて,その結果からゲームバランスを調整していくことはできないか,という発想が生まれることになった。 果たしてAIは,人間のようにきちんとゲームを攻略できるのだろうか? またその攻略法は,人間のそれと同じものになるのだろうか。CEDEC 2016では「ファイナルファンタジー レコードキーパー」(以下,FFRK)でAIによるテストプレイを行う試みに関する講演が行われた。 ディー・エヌ・
ゲームから歌声をリアルタイムに変化させる「VOCALOID for Unity」改め「Unity with VOCALOID」のリリース日は12月21日に決定。「VOCALOID for Unity プロジェクトアップデート」聴講レポート ライター:箭本進一 2015年12月4日に東京・秋葉原のUDX NEXTで行われた「Unityソリューションカンファレンス2015」。そこで「VOCALOID for Unity プロジェクトアップデート」と題した講演が行われ,ヤマハの石川克己氏がUnityからボーカロイドを制御する「VOCALOID for Unity」改め「Unity with VOCALOID」の進捗を発表した。講演の内容的にはCEDEC 2015で行われたものと重なる部分があるが,おさらいがてら読み進めていただきたい。 ヤマハの石川克己氏 Unity with VOCALOID
[SIGGRAPH ASIA]オブジェクトの物理的性質と動きから効果音を自動生成するサウンドエンジンの時代が来るか 編集部:aueki Laurent Pruvost氏(Centre National de la Recherche Scientifique) 兵庫県・神戸コンベンションセンターで行われた「SIGGRAPH ASIA 2015」から,ゲームにも関連のあるサウンド処理関係の講演をお届けしてみたい。「SIGGRAPHでサウンド?」と,思う人もいるだろうが,アニメーション系をテーマとした講演の1つとして行われたセッションだ。 講演を担当したのは,仏CNRS(フランス国立科学研究センター)のLaurent Pruvost氏。テーマは「Perceived-Based Interactive Sound Synthesis of Solids' Interaction Sounds」と
コンピュータエンタテインメント開発のメッカ・九州で待望のCEDECが実現! 2015年10月17日、福岡・九州大学大橋キャンパス内にて、KYUSHU CEDEC 2015が開催された。例年、パシフィコ横浜で開催されているコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス“CEDEC”だが、2014年に札幌、2015年には大阪でも開催されており、KYUSHU CEDECは地方開催としては三ヵ所目となる。 開会式では、KYUSHU CEDEC 実行委員長を務めるサイバーコネクトツー代表取締役社長・松山洋氏が登壇し、開会宣言を行った。松山氏によると、当初は500人を集めることを目標に動き出したというKYUSHU CEDECだが、結果的には、地元九州を中心に、800人を超える受講申し込みがあったとのこと。松山氏は、九州CEDEC実現に協力してくれた多くの企業、人に感謝を述べつつ、集まった受講
Deleted articles cannot be recovered. Draft of this article would be also deleted. Are you sure you want to delete this article? というテーマで東京Node学園祭2015でセッションさせて頂くことになったので、先に整理/メモ的ななにかを。 (追記)以下資料で発表しました。 大規模Node.jsを支える ロードバランスとオートスケールの独自実装 http://www.slideshare.net/kidach1/nodejs-54841327 作ったもの ・スマホゲーム(マルチプレイアクション) 【公式】メザマシフェスティバル(メザフェス) | 株式会社アカツキ https://mezamashi-festival.aktsk.jp ・2D横スクロール ・マルチプレ
[CEDEC 2015]アニメの世界をVRで再現するには。SCEJAとサテライトが提唱する新しいVRコンテンツの作り方 ライター:西川善司 PlayStation 4(以下,PS4)用の仮想現実対応型ヘッドマウントディスプレイ(以下,VR HMD)「Project Morpheus」(以下,Morpheus)を開発するソニー・コンピュータエンタテインメント(以下,SCE)にとって,仮想現実(以下,VR)のメインコンテンツがVRゲームであることは,論を待たない。とはいえ,VRをコンピュータエンターテイメントの新しいメディアとして見れば,ゲームとは異なるコンテンツも当然あり得るだろう。 そうしたゲーム以外のVRコンテンツとして,SCEは,アニメスタジオのサテライト(http://www.satelight.co.jp/)とのコラボレーションにより開発された「“AKB0048”דアクエリオン”
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