「時間を決めて仕事をする」「作業しやすいものを仕事始めに持ってくる」――これはNPO法人 日本独立作家同盟が5月16日に主催したセミナー「電子時代、独立作家の執筆・出版手法」で、日本SF大賞作家・藤井太洋氏が語った仕事術の一部だ。 本イベントは、作家または作家を目指す人に向け、作品作りで藤井氏が心がけている点を伝授する講演を中心としたものだったが、ビジネスパーソンにとっても啓発的な内容を多く含むものだったので、紹介していきたい。 ブレない作品に仕上げるためのファーストステップ 藤井氏は「元エンジニア」として紹介されることも多いが、舞台美術、ディレクター、DTP制作などさまざまな職種の経験者。3DCGソフト「Shade」のエンジニアとして会社に在籍していた2011年秋まで、小説を執筆しようと思ったことがなかったという。 初めての作品作りのため、まず行ったのが「小説の書き方指南書」を読むこと…