※筆者作成 日本の図書館は、これまで、ゲームをサービスに含めることはあまりなかったが、図書館の役割とゲームの効用は、十分な親和性があるといえる。ゲームが、図書館の別の役割と利用者を結ぶ手段となることも可能であるし、ゲームを図書館のサービスそのものとすることもできる。図書館が提供するゲームのジャンルは、特定のジャンルに限定されるものではなく、TRPG、伝統ゲーム、ボードゲーム、さらにはデジタルゲームもその対象になるだろう。いずれのゲームも、文化・教育、教養を背景としている。ゲームはレクリエーションであり、また、図書館を知らなかった未来の利用者を呼び込む有力な手段であることは、本稿で紹介してきたとおりである。 TRPGは、「ルールブック」が豊かな世界観を提供しているが、イラストやシナリオをあえて省いて、ゲームを遊ぶ側の想像にゆだねている部分も多い(29)。イメージをふくらましたり、シナリオを作