鳥取県内で3年間、コンビニエンスストアの強盗事件が1件もない。2年以上もゼロなのは全国で鳥取だけ。他県より人口当たりの事件数が極端に少ないわけでもないのに、なぜ? 警察庁によると、全国のコンビニ強盗の件数は2009年は897件、10年は723件。景気低迷の影響で高止まり傾向にある。 ところが、県内では08年5月を最後にコンビニ強盗がない。最後の事件も凶悪性は薄く、押し入った男は店員にナイフをたたき落とされると、両手を上げて「警察を呼んで下さい」。鳥取地裁は「将来への不安から服役したくて犯行に及んだ」と判断した。控訴審判決では強盗目的と認定されたが、執行猶予付き判決が言い渡された。 県の人口は約59万人で全国最少。昨年の刑法犯認知件数も5189件と2番目に少ない。しかし、人口千人当たりの件数は10.09件で全国29位(08年、総務省調べ)と低くはない。 ■パトカーでの買い物が抑止に?