ウクライナ侵攻を続けるロシアが、思わぬ形で国家の急所を突かれた。軍事力ではなく「キーボード」だけで航空網を麻痺させたハッカー集団の攻撃に、ロシア最大の航空会社アエロフロートは業務停止に追い込まれた。海外メディアは、この一件が露呈させた「軍事大国ロシア」の危うい実像を詳しく報じている――。 「午前3時だったフライトが午後3時に」 7月28日、早朝。ロシア最大の航空会社・アエロフロートを狙ったサイバー攻撃を受け、影響はただちにロシア全土の空港へと広がった。 同社社員が業務に必要とするあらゆるITシステムが停止。顧客が使用する予約・発券システムだけでなく、チェックインカウンターや搭乗手続きの業務で使用される空港運用システムや、通信・メールシステムのほか、後方業務で使用している文書・IT管理システム、そして機材整備や乗務員の配置、燃料補給管理に使用される運行管理システムまでがことごとくダウンした。

