太田母斑という、顔にアザのある少女と、人の顔が見分けられない相貌失認という症状を持つ教師の物語『青に、ふれる。』の作者である鈴木望さんと、『夢をかなえるゾウ』シリーズや、見た目に症状を持つ当事者への取材をまとめた『顔ニモマケズ』などの著書で知られる水野敬也さんの対談、第2回です。 鈴木:『顔ニモマケズ』でも書かれていましたが、見た目に症状があるのって表面的な問題というか。症状はきっかけで、「傷つくのは心だ」って思うんです。会った人に好奇の目を向けられたり、言葉を投げかけられたりといった、見た目の症状をきっかけに起こった出来事に対して傷ついたりするじゃないですか。 でもそれを誰にも話せなかったり、話しても共感や理解を示してくれなかったりして更に傷ついて、自己肯定感が低くなっていくんですよ。ただ、こういうことって誰にでも起こりうるものですよね。 水野:自己肯定感は人の幸せを左右する重要な問題で