沖縄の夜の街に生きる若い女性たちへの聞き取りをまとめた、『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』(太田出版)が話題となっている。家族や恋人からの暴力、見知らぬ男性からの性暴力から逃げ、自分で居場所を作り上げていくまでの記録である。ひとの語りを聞くこと、沖縄を語ることとはどういうことなのか。2017年03月28日ジュンク堂池袋本店で開催された、著者の上間陽子氏、社会学者の岸政彦氏による刊行記念トークイベントより抄録する。(構成/大谷佳名) 岸 彼女たちへの調査は、いつごろから始められたのですか。 上間 2012年からです。それまでは東京で調査を行っていました。地元である沖縄に帰った後、大学の教員を勤めながらスーパーバイザーの依頼を受け始めます。暴力、虐待、少女買春など、複雑な問題を抱える未成年の子どもたちへの対応について学校の教師やNPO団体の方々から相談を受け、その子たちにどう介入していく
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