かつてバックパッカーをしていたころ、エアラインから頂戴した枕やブランケット、スリッパなどをインドの繁華街で30分ほどで売りさばいた経験がある。 暇つぶし程度に考えていたが、意外と売れるものだから調子にのって、旅の途中でピンチな状況に陥ったら物々交換しようと決めて持ってきたお土産も、少し売ってしまった。 日本人が持っているものに価値があるという説もあるが、そもそも製品が高価そうに見えたのだろう。なにはともあれ、売れたのだ。 インドの古き伝統の一つに「カバリ」というものがある。不要になった家具や雑貨から、片方しかないお箸や使いかけのドレッシング、調味料といったガラクタにまで値段をつけ、同業者たちを一堂に集めてオークションを開催するというものだ。1時間も経たないあいだに、ものの見事にほぼすべての商品が売れてしまう。 しかしながら、「情報の非対称性」という意味では、そのカバリの値付けの正当性は担保
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