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ブックマーク / blog.livedoor.jp/nonreal-pompandcircumstance (5)

  • 戦争の動機 : 海国防衛ジャーナル

    有名なのでご存知の方も多いと思いますが、『リアリズムと防衛を学ぶ』という素晴らしいブログがあります。しばらく更新が無かったのですが、最近また『リア防』様らしいエントリを書かれていますね。読者として嬉しい限りです。 そして、新着記事はこちら。『「戦争なんか起こるわけがない」は思い込みだという歴史的実例』 です。この記事を拝読し、私なりに思いついたことがあるので少し書き留めてみたいと思います。テーマは、「戦争の動機」です。いろいろありますが、稿では2つ取り上げてみます。 機会を動機とした戦争まずひとつは、相対的な強さがその国家の武力行使の動機を決める、という考え方です。この考え方は、国家の基的な行動原理を影響力の最大化であるとするため、自分の国力が大きくなった分、弱くなった他者に対しては強く出ることになります。『戦史』の一節を引いてみましょう。 「力によって獲得できる獲物が現れたとき、正邪

    戦争の動機 : 海国防衛ジャーナル
  • 日本に核武装は必要か(6)〜何を守るために核武装するのか〜 : 海国防衛ジャーナル

    「力」、「利益」、「価値」国家は、「力」、「利益」、「価値」という3つの体系が複雑に絡み合って成り立つと、高坂正堯は言いました※1。「力」とは、国家の強さ、つまり国民の生命・財産、そして領土の維持/拡大を指し、「利益」とは繁栄を、「価値」は言語、規範、文化といったアイデンティティを含みます。 「力、利益、価値」=「安全保障の対象」は時代や社会によって変化します。時にそれは国境線だったり、水や石油だったり、または民族の誇りだったりします。ですから、どれが正解、というものでもありませんが、どれであっても失うことは避けたい国益です。 理想は3体系すべてを保障することですが、能力には限度があります。実際には、今なにを侵害されようとしていて、どれを重点的に守るべきか、と優先度を決め、可能なところから安全保障していくほかないのです。 守るべきものが決まれば、次は守るための手段を考えなければいけません。

    日本に核武装は必要か(6)〜何を守るために核武装するのか〜 : 海国防衛ジャーナル
  • キューバ危機に見る威嚇と譲歩のバランス、そして対話 : 海国防衛ジャーナル

    (ケネディとフルシチョフのウィーン会談。1961年。Wikimediaより画像転載。) 前回のエントリに引き続き、稿も危機管理にまつわるテーマです。 第二次大戦後、人類は幾度かの危機を経験しました。その中には、戦争までエスカレートしてしまったものもあれば、危機でい止められたものもあります。キューバ危機は戦争を回避することができたという意味では成功例の一つであり、かつ危機としては第二次大戦後最大級のものです。今年はそのキューバ危機から50年。 危機時の強制外交において要求されるのは威嚇と譲歩のバランスであり、双方の意思を確認するための対話(コミュニケーション)が欠かせません。キューバ危機を「危機」のレベルで終わらせることに成功したのは、なるほど幸運によるところも大きかったと言えます。しかし、米ソ両国、とりわけ最高意思決定者であるジョン・F・ケネディとニキータ・フルシチョフの二人が来の強

    キューバ危機に見る威嚇と譲歩のバランス、そして対話 : 海国防衛ジャーナル
  • トゥキディデスの『戦史』 〜成功体験が生む落とし穴〜 : 海国防衛ジャーナル

    (トゥキディデス 紀元前460年頃 - 紀元前395年) 突然ですが、トゥキディデスの『戦史』を読んだことがあるでしょうか? 『戦史(History of the Peloponnesian War)』は、紀元前5世紀の古代ギリシャ世界で発生したペロポネソス戦争の記録です。現代国際政治学の議論はすべて、『戦史』の中に記されてあると言われるほど示唆に富んだエッセンスが含まれています。 『戦史』というと、人間とその集団の行動の源泉が「名誉心」、「恐怖心」、「利得心」にあるとしたことで知られます。これはまさにリアリズムの真髄であるとされ、いまでは名誉、恐怖、利益が戦争の3大原因であるというのは有名ですね。この3要素については『戦史』を通じて何度か同じ主旨のくだりがあります。 … 名誉心、恐怖心、利得心という何よりも強い動機のとりことなったわれらは、手にしたものを絶対に手放すまいとしているにすぎな

    トゥキディデスの『戦史』 〜成功体験が生む落とし穴〜 : 海国防衛ジャーナル
    lotus3000
    lotus3000 2012/09/23
    古典を読みたいと思わせるエントリーだが、Amazonの中古で5000円だと!!たけえよ!!
  • 『三酔人経綸問答』が描く国家のジレンマ : 海国防衛ジャーナル

    憲法9条や領土紛争について、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と社民党党首・福島瑞穂氏のインタビューが今朝の産経新聞に掲載されていました。 【金曜討論】 「憲法9条」 櫻井よしこ氏、福島瑞穂氏 (産経新聞) この両氏のインタビューを読んでいたら、中江兆民が1887年(明治20年)に著した『三酔人経綸問答』を思い起こしました。 『三酔人経綸問答』には三人の酒客が登場します。 一人は「紳士君」。彼は民主制の絶対的な信奉者で、即座に軍備を撤廃し、非武装・無抵抗を説きます。外交は無形の道義をもって行うべきで、仮に自国領土に攻め込まれてもすすんで滅びることで世界に範を垂れよと言います。もう一人は「豪傑君」。軍事力を信じ、漸進的軍備拡張による富国強兵を説き、国中の若者を徴兵して中国大陸進出を推奨します。そして最後は「南海先生」。彼は政治・経済に通暁した人物で、この三酔人が国家の在り方を論じます。 徴兵制や核

    『三酔人経綸問答』が描く国家のジレンマ : 海国防衛ジャーナル
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