有名なのでご存知の方も多いと思いますが、『リアリズムと防衛を学ぶ』という素晴らしいブログがあります。しばらく更新が無かったのですが、最近また『リア防』様らしいエントリを書かれていますね。読者として嬉しい限りです。 そして、新着記事はこちら。『「戦争なんか起こるわけがない」は思い込みだという歴史的実例』 です。この記事を拝読し、私なりに思いついたことがあるので少し書き留めてみたいと思います。テーマは、「戦争の動機」です。いろいろありますが、本稿では2つ取り上げてみます。 機会を動機とした戦争まずひとつは、相対的な強さがその国家の武力行使の動機を決める、という考え方です。この考え方は、国家の基本的な行動原理を影響力の最大化であるとするため、自分の国力が大きくなった分、弱くなった他者に対しては強く出ることになります。『戦史』の一節を引いてみましょう。 「力によって獲得できる獲物が現れたとき、正邪