まずは漢文を読解するための方法論と、辞書などを紹介します。 音読か訓読か 日本では長らく、漢文を中国語として音読せず、返り点を駆使しながらいきなり日本語として読むという訓読を行ってきましたが、明治以後に中国語を学ぶ日本人が増えてくると、中国語として音読する人も増えてきました。このように一番基本的なところで方法論の対立があるという言語は、日本における漢文読解を除いてはたぶん他に例はないことでしょう。 根本的な点で対立しているためにこの両者は大変仲が悪く、「訓読なんてばかげている」「訓読こそ日本の伝統だ」と批判しあっています。しかしこのようなケンカの一方で、現実にはもっと深刻な事態が出現しているのではないでしょうか。すなわち、中国語畑では現代語に力をいれるあまり漢文をおろそかにしているし、漢文教育の荒廃によって訓読の技術も低下しているので、「邯鄲の歩み」よろしく、音読も訓読もできず漢文が読めな
四角号碼とは? 伝統的な部首と画数による検字法は、「再→冂部」などのように部首の抽出がわかりにくかったり、「問→門部でなく口部」などのように字形のみならず意味を考慮しているため不統一だったり、なかなか大変です。部首がわからない場合の最後の手段は総画数ということになりますが、画数を数え間違えたり、同画数の字が膨大に存在したり、これまたなかなか大変です。 民国期(1920年代)に商務印書館の王雲五氏によって開発された「四角号碼」は、部首・画数・筆順・音・意味などにとらわれず、純粋に漢字の四隅の字画の形に基づくコードによって検字しようというものです。最初は少々とっつきにくいかもしれませんが、比較的簡単に習得できる検字法です。伝統的な部首や画数や筆順に基づく漢字教育を受けていない外国人などには逆にわかりやすい方法といえるかもしれません。最初は『辭源』など商務印書館の辞書に採用されましたが、その後は
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