私のブログで何度かご紹介させていただいている龍谷大学教授 浜井浩一氏の新刊「刑務所の風景―社会を見つめる刑務所モノグラフ 」が先般出版されました。アマゾンでちょっと品切れだったので書くの遅くなってしまいました。 「法学セミナー」で連載をしていたときから、一部の読者の間で話題になってた連載です。 「刑務所もの」というカテゴリーがあるとすれば、この本はそこによく見られるある一定のイデオロギーから刑務所の実情を批判したり、暴露したり、面白おかしく書いた類の本ではありません。 本書のなかで浜井先生も書いてますが、あたかも一般人が突然軍隊に放りこまれたような、その違和感を率直に書き綴ったのがこの本で、そこに貫かれているのは浜井先生のある種の「ふつうさ」です。たとえば、森達也さんの「A」「A2」はオウムの施設に入ったふつうの人がオウムの施設の窓から外を見たときに、外側が「なんか変?かなり変?」っていう