神経伝達物質アセチルコリンの前駆体であるコリンのうち、ホスファチジルコリンなどの卵黄コリン※1には認知機能との関連が報告されている。キユーピー株式会社の山下そよぐ氏らは、認知症がない60~80歳の中高年60例を対象に、卵黄コリンを含むサプリメントの継続摂取が認知機能に及ぼす影響を12週間の二重盲検プラセボ対照ランダム化プラセボ対照比較試験(RCT)で検討。その結果、卵黄コリン300mg/日の継続摂取により言語記憶の改善が示唆されたとLipids Health Dis(2023; 22: 75)に発表した(関連記事「記憶力低下に強く関連する生活習慣因子とは」)。 Cognitraxの結果を比較 山下氏らは、食品中におけるリン脂質の一種であるホスファチジルコリンを多く含む卵黄に焦点を当て、卵黄コリンの継続摂取が認知機能に及ぼす影響を二重盲検プラセボ対照RCTで検討した。 同試験は、2021年8