「第二の戦後」が生んだ「国難」としてのゴジラさまざまな解釈を呼ぶキーワードづくしの『新世紀エヴァンゲリオン』ワールドを築いた庵野秀明は、この『ゴジラ』新作にもひじょうに気になる刻印をしている。それは題名『シン・ゴジラ』の”シン”だ。今作を観ている間、ずっとそれは何なのだろうと考えていた。単純にハリウッド版を受けて立って新たな境地を見せようという気合の”新”なのか、ハードな味わいの”辛”なのか。およそ1時間を過ぎたあたりで、これはやはり”真”なのだろうな、といっても樋口真嗣監督のそれではなくて、”真性”、”真髄”などと使う時の”真”では?という気がしてきた(中国での公開題には何の躊躇もなく”真”の字が使われているが!)。 その理由はまた後で書くとして、本作は東京湾で謎の生物らしきものが発見され、最初は無視をきめこんでいた政府がこの「巨大不明生物」の上陸と被害拡大に慌てふためき、ついに都心部で
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