ファーストリテイリングが5日発表したカジュアル衣料品店「ユニクロ」の昨年12月の既存店売上高(国内698店)は、前年同月より15.5%減った。5カ月連続の前年割れ。ヒートテックやダウンコートの販売に力を入れたものの、デフレ下で業績を伸ばしてきたユニクロの失速が浮き彫りになっている。 購入客数は同10.0%減、客1人あたりの購入額は同6.1%減だった。売上高は昨年11月も同14.5%減。広報担当者は「販売促進のキャンペーンが昨年よりも少なかったため」と話すが、「稼ぎ時の冬場には回復する」(証券アナリスト)との見方が多かっただけに、不振の長期化が注目されそうだ。 これまではユニクロなどに押されて低迷していた大手百貨店では昨年12月、婦人服や高級ブランド品の売れ行きが堅調だった。「消費者が安さに反応しなくなっている」(大丸松坂屋百貨店)との見方もある。