新元号「令和」が到来して1カ月あまり。「無駄と感じることは、できるだけやりたくない」と考えるのが人間の性(さが)だが、なぜ実用性に欠く「虚礼」は令和でもなお残り続けているのか。 年賀状、お中元、お歳暮は虚礼の3大巨頭とも言えそうだ。ほかにも結納やバレンタインデー、出張帰りの職場へのお土産なども挙げられるだろう。 実は、こうしたものを無駄と思う風潮は昔からあった。1989(平成元)年に発売された書籍『現代無用物事典』(新潮文庫・朝日ジャーナル編)によると、当時、「無用」「無駄」と思われていたものが37項目紹介されている(理解が深まるよう、現在でも存在するものには「○」、減ったものには「△」、ほぼないものには「×」、むしろ増えているものには「◎」など補足をしておく)。 <『現代無用物事典』で紹介された37項目> 1:戒名 → △ 2:電話の“お待たせオルゴール” → ○(ただし、固定電話の使用
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