進化心理学の本を何冊か読んでみて、これは大変面白い分野だけど、ちょっとモノの言い方を間違えてると思った。言い方が悪くて受け入れられてないように感じて、もったいないと思ったので、それについて書いてみたい。 まず一番の間違いは、進化心理学ではすぐに「人間はこうだ」と言いたがる。これは、典型的な「主語が大きい」言い方だ。 進化心理学が本当に言っていることは、人間全部についてでなく一部の人間についての話だ。 昔々あるところに兄弟がいた。長男がカインといい、次男がアベルという。カインは嘘つきでアベルは正直者だ。これを見て、進化心理学は「人間は嘘つきだ」という。 人が自分をだます理由 作者:ケヴィン・シムラー,ロビン・ハンソン,大槻敦子発売日: 2020/04/06メディア: Kindle版 たとえば、この本にそんなことが書いてるが、本当にこの本が言っているのは、「カインは嘘つきであなたはカインの子孫
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