ブックマーク / yashoku.hatenablog.com (9)

  • 焼き芋はどこまで甘くなるのか?―低温加熱による限界への挑戦 - 夜食日記

    スーパーの入口付近などで「焼き芋」が売られているのをよく目にしますが、今巷でちょっとした「焼き芋ブーム」なのだそうです。私も買いたいと思う時に限って、だいたい売れ切れています。 サツマイモは、「蒸し芋」よりも「石焼き芋」にした方がおいしいのは自明のこと。 石で焼いた芋が蒸した芋よりおいしく感じる要因の一つは、サツマイモ内のβ-アミラーゼという酵素がより働くことで、デンプンが分解され、麦芽糖などの甘い成分が生成するからです。 β-アミラーゼが一番活発に働く温度は約70℃であることがわかっています。石焼き芋の場合、その温度帯を長い時間かけて通り過ぎるため、酵素がより働き、甘味が増すというメカニズムです。 ここである一つの仮説が浮かびあがります。β-アミラーゼが働く低温加熱をずっと続けたらサツマイモはどうなるのか? 究極の甘さを持った焼き芋ができるんじゃないの?と。 ということで、生のサツマイモ

    焼き芋はどこまで甘くなるのか?―低温加熱による限界への挑戦 - 夜食日記
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    machida77 2015/03/16
    ノンフライ熱風オーブンで温度別に調理した結果。
  • 卵のジャーキーはなぜないのか? “エッグ・ジャーキー”の開発 - 夜食日記

    大学1年生の少人数教育の演習科目で行った、あるお試し実験から。 <イントロダクション> 「ビーフ・ジャーキーはあるのに、なぜエッグ・ジャーキーはないのか?」という卵研究者(私)の永遠の命題!?を解決するために、実際に「エッグ・ジャーキー egg jerky 1.0」を学生たちと一緒に作ってみました。 <材料と方法> 乾燥がジャーキー製造には不可欠なプロセスですが、鶏の卵の乾燥には時間がかかるので、今回は鶏卵より小さい「うずらの卵」を使用しました。 また、卵は卵白と卵黄という全く異なる性質を持つ二つの素材からなりますが、両者をともにジャーキー化するために、ゆで卵状態の以下の市販三製品をサンプルに用いました。 左から、燻製うずら卵(FamilyMart、株式会社サングリーン製)、水煮うずら卵(セブンプレミアム、キユーピー株式会社製)、煮込みうずら卵(はごろもフーズ株式会社製)。 これをノンフラ

    卵のジャーキーはなぜないのか? “エッグ・ジャーキー”の開発 - 夜食日記
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    machida77 2014/10/10
  • 「料理と科学のおいしい出会い」という本が出ます。 - 夜食日記

    自然科学分野の書籍を発行している化学同人さんから「料理と科学のおいしい出会い: 分子調理がの常識を変える」というが出ることになりました。 化学同人さんのサイトでもこれから出るとして掲載されています。 表紙は、これからです。 料理と科学のおいしい出会い: 分子調理がの常識を変える (DOJIN選書) 作者: 石川伸一 出版社/メーカー: 化学同人 発売日: 2014/06/18 メディア: 単行 この商品を含むブログを見る

    「料理と科学のおいしい出会い」という本が出ます。 - 夜食日記
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    machida77 2014/05/07
    仕事用に買う。
  • トウガラシの“ニセ熱さ”、ハッカの“ニセ冷たさ” - 夜食日記

    料理の温度に関係なく、材の種類によってはそれをべて熱く感じたり、冷たく感じたりするものがあります。東洋医学では、古くから体を温める“陽”の材、体を冷やす“陰”の材が知られています。 熱くさせるものといえばトウガラシで、冷たくさせるものにはハッカやミントなどが有名ですが、その作用メカニズムが次第にわかってきました。 トウガラシの辛味成分の「カプサイシン」は、舌や口腔にあるTRPV1という受容体に結合し、辛味の刺激を伝えます。このTRPV1は、カプサイシンだけでなく、熱の刺激を受容する受容体でもあります。 つまり、熱とカプサイシンという異なる刺激によって同じように体が反応します。トウガラシの刺激は熱くなくても熱く感じる応答と同じ“擬似熱さ”、“ニセ熱さ”であるといえます。 一方、トウガラシとは反対に、ハッカやミントが含まれるひんやりとする成分は「メントール」は、体の表面にある冷感受容体

    トウガラシの“ニセ熱さ”、ハッカの“ニセ冷たさ” - 夜食日記
    machida77
    machida77 2014/02/17
    "温めるカプサイシンと冷やすメントールを同時に食べるといったいどうなるでしょうか?" メドローアと名付けよう。
  • 「煮ても硬いタケノコがスプーンですくって食べられる」という技術 - 夜食日記

    おととい、日品科学工学会の東北支部主催の市民フォーラムがあり、裏方で手伝いをしたのですが、興味深い話を耳にしてきました。 フォーラムのテーマは「介護のユニバーサル化」という、高齢化社会に向けたについてのお話でした。 高齢の方でなくても、これまで歯の治療や喉の痛み、または病院への入退院後などで、やわらかい事のお世話になった人は少なくはないのではないかと思います。 誰しも年齢を重ねれば、当然若い時と比べて歯が弱り、ものを飲み込む嚥下(えんげ)能力も衰えていきますので、やわらかい事の重要性は増していきます。 世界でも超高齢化社会の“先進国”である日はなおさらです。 しかし、高齢になってこれまでべていた馴染みの事から、突如「流動」のような介護へとすんなり移行できる人はきっと少ないでしょう。 たとえば、下のような「常」の煮物を、「きざみ」や「ミキサー」にすれば、確かに

    「煮ても硬いタケノコがスプーンですくって食べられる」という技術 - 夜食日記
    machida77
    machida77 2013/11/06
    凍結含浸法。食材の見た目を変えずに柔らかくできる。
  • 博士の愛した寿司 「“細胞”海苔巻き」 - 夜食日記

    今週、自分の誕生日がありました。年齢は、ついに“大台”に。 当日、次のような“冊子”をプレゼントとして頂きました。 「SCIENCE-ish COOKING with YOUR WIFE」。サイエンス“風”の料理のようです。 この『経』を元に、「“細胞”の形をした海苔巻き」を作りました。 完成品はこのように。↓ 左が「動物細胞の海苔巻き」、右が「植物細胞の海苔巻き」。 知育玩具、知育菓子、ならぬ知育寿司、皆さんのご家庭でもいかがでしょうか。 また大学で、研究室の学生さんからもプレゼントと手作りケーキ、そして素敵な「たすき」を頂きました。 “代表”に選ばれて光栄です。おやじの名を汚さぬよう、これからも研究道に精進したいと思います。

    machida77
    machida77 2013/10/31
    植物細胞・動物細胞ののり巻き。
  • 今後、どのような「防災食」が必要か? 宮城大学1年生450名のレポートから見えてくるもの - 夜食日記

    勤務先の宮城大学は、宮城県が設立した公立大学です。学部は、看護学部、事業構想学部、産業学部の3学部があり、それぞれ地域ニーズにマッチした教育が行われています。 毎年、新入生の1年生には「基礎ゼミ」という大学教育の導入科目があります。基は、各教員が3、4名の学生に対して行う少人数教育です。 しかし、今年度の基礎ゼミは、全学部から3名(組)の教員によって、全学部の1年生に「防災とボランティア」という講義が少人数教育の前に行われました。もちろん、東日大震災を受けての対応です。産業学部からは私が担当することになり、特に「防災と」に関する講義を依頼されました。 その講義が、先月末に終わりました。宮城大学3学部の1年生全員、総勢約450名に対する講義でした。 どの学部、どの学科も半数以上は、地元宮城県出身の子供たちです。さらに、東北6県出身を含めると、約8、9割に達します。3.11東日大震

    今後、どのような「防災食」が必要か? 宮城大学1年生450名のレポートから見えてくるもの - 夜食日記
    machida77
    machida77 2012/06/11
  • 「これからの非常食・災害食に求められるもの」 - 夜食日記

    注文していたが届きました。 「これからの非常・災害に求められるもの―災害からの教訓に学ぶ―」と「これからの非常・災害に求められるもの2―災害時に必要なの確保―」というタイトルのです。 どちらも新潟大学地域関連フードサイエンスセンターが編集しています。新潟大学で開催された特別シンポジウムの講演・総合討論をもとに編纂されてます。 目次を紹介します。 これからの非常・災害に求められるもの―災害からの教訓に学ぶ― 第1章 阪神大震災 被災者の視点から 第2章 日の国際緊急援助隊における糧について 第3章 避難所での口腔ケアとについて 第4章 被災生活におけるの問題―中越地震「被災生活アンケート」から― 第5章 非常の現状と課題 第6章 災害への取り組み 第7章 今後の非常、災害へ向けて―シンポジウムの総合討論から これからの非常・災害に求められるもの2―災害時に

    「これからの非常食・災害食に求められるもの」 - 夜食日記
  • 「皆さんが食べているトマトには毒が入っています」 - 夜食日記

    日々、人に伝えるのが難しいなぁと思っていることがあります。 今日講義で、焼き肉や焼き魚のコゲに含まれる発がん物質の話をしました。どんな化合物の物質が生成していて、どんな生理的作用があってという話がメインですが、補足として、人はどのぐらい品からその発がん物質を摂取していて、実験動物で発がんするにはどのぐらいの量が必要かを具体的な数字で説明しました。 実際、焼き肉のコゲを今の100倍ぐらい毎日べても、発がんするかしないかのレベルですよと伝えたつもりですが、講義後に毎回書いてもらっている質問・コメント票には、「発がん物質→怖い」という脊髄反射的コメントがいくつかありました。 毒性と量の関係の説明は、伝わらない人には当に伝わりません。有害物質がほんのちょっとでも入っているとを聞くと、量のことは全く考えず拒絶する人が少なからずいます。とにかくリクスを避けたいという心境は分からないことはないので

    「皆さんが食べているトマトには毒が入っています」 - 夜食日記
    machida77
    machida77 2010/11/22
    おそらく学校教育でもマスコミでも農薬=悪、食品添加物=悪のような単純な視点でしか説明してこなかった事が原因。
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