茨城県は9日、城里町の養鶏場で死んだ採卵鶏から、高病原性の疑いがある鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたと発表した。殺処分の対象は約93万羽。農林水産省によると、今季の全国の累計殺処分対象数は過去最多の998万羽となった。 茨城県城里町の養鶏場で殺処分の準備を進める県職員ら(9日)=茨城県提供 高病原性鳥インフルは今季、23道県の農場・施設で56件発生している。殺処分対象の主な内訳は採卵鶏905万羽、肉用鶏90万羽。これまでのシーズン最多は、18県52件の発生で計987万羽を殺処分した2020年度(20年11月~21年3月)だが、この時の対象数は1月9日時点で485万羽だった。 鳥インフルエンザのウイルスは渡り鳥が国内に持ち込み、野生の小動物などを通じて鶏舎などに入り込む。今季は山形、福島、群馬、鳥取、長崎、沖縄の6県の養鶏場で初めて感染が確認された。農水省の担当者は「今季は環