出版社は違うけど、安達さんの「正体」シリーズ第二弾です。本書のテーマは「ユーロの日本化」を解き明かし、今後の展望を解説することです。 「ユーロの日本化」とは何か? 「ユーロ危機を財政危機ととらえ、例外なき緊縮財政で危機を乗り切ろうとする、ドイツを中心としたユーロ圏の政府首脳の見立ては明確に誤りであり、危機に陥っている国に対し、これ以上緊縮財政を強いれば、その国の経済はますます疲弊し、次なる経済危機が到来する可能性が高い」ということである。 まさに日本経済の危機を財政危機や構造問題として錯誤して理解し、財政再建などで対応し続け、金融政策の在り方を見直さずに停滞を続けている日本そのものである。なお僕もユーロ圏の長期停滞派であり、その見解については直近ではこの日経CNBCとニコ動の特別番組でも安達さんと同じ見解を申し述べた(いまは動画がみれないのが残念)。 直近の最大の懸念は、いままでの中途半端