ここ10日くらいで何冊か話題の経済書を読みました。キワモノっぽい本を含めれば以下で取り上げる4冊です。以前は経済書を読むのは官庁エコノミストの業務の一環であって、このブログで取り上げることはしなかったんですが、今では経済書も小説も、ほとんどを図書館で借りて読んでいますので我が家の本棚には残りません。せめて読んだことを忘れないように、このブログに簡単に論評して記録を残しておきたいと考えています。論評の順は読んだ順、すなわち、図書館で借りた順ですので念のため。 まず、翁邦雄『金融政策のフロンティア』(日本評論社) です。『経済セミナー』に連載されていたものを改稿の上取りまとめています。著者は日銀を代表する論客であり、日銀擁護のためには「カラスは白い」と言いかねないのではないかと私は考えたことすらありました。でも、この本は中央銀行の実務を含めて、標準的・伝統的な金融政策論のテキストでは扱われてい
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