「マッチポンプ」は、「自分で意図的に問題を起こしておいて、自分でもみ消す」ことを意味する和製英語。世の中にはびこるそんなマッチポンプ……もとい、デキレースの仕組みを懇切丁寧に解説した書籍『マッチポンプ売りの少女 ~童話が教える本当に怖いお金のこと~』が注目を集めています。 作中に描かれているのは、「水主マヒロ」が受賞した「コブラ社小説大賞」の裏側や、保険会社の口車に乗ることで起こった悲劇「白々しい姫」、世のはやりがマスメディアによって作られていることを童話調で解説した「マッチポンプ売りの少女」など、現実のどこかとシンクロしそうなシニカルで不幸なストーリーばかり……。著者のマネー・ヘッタ・チャンに作品についてお話を聞きました。 ――この本の登場人物は誰もがラストで不幸になっています。これ、全部本当に起こりうる話なのでしょうか……? 「当然です! はやりの話から、保険の話、不動産の話、婚活詐欺