レッドパージ反対の学生大会での学生と警官隊の衝突=1950年9月28日、早大(早稲田大学大学史資料センター提供) 山本武利早大名誉教授が発見した日本人検閲者の名簿 資料を示す早大の山本武利名誉教授 国内で憲法改正や防衛・安全保障体制が議論され、世界では米国の大統領選でトランプ氏が勝利、中東や欧州は混乱し、中国が台頭―。第2次大戦後に形作られてきた世界秩序や価値観が転換期を迎えている。日本はいかなる針路を取るべきなのか。答えを得るには日本の「戦後」を規定した連合国軍総司令部(GHQ)による7年近くの占領体制を知ることが不可欠だ。当時、いったい何が行われたのか。2回にわたり検証する。 ▽土台 「民主国家日本とともにその歩みをはじめたが、その先行きは未だ不透明であった」。9月末から11月上旬まで早大で開かれた企画展「占領期の早稲田」はそう記した。敗戦後、民主化や自由主義者の復権が盛り込まれたG
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